愛知県の知多半島中央部に位置する「半田市」は、東は衣浦湾、西は知多丘陵に面する自然豊かな町です。

「ごん狐」「てぶくろをかいに」の作者・新見南吉の資料館や、半田市に本社を置くミツカンのミュージアム、レンガで建てられた倉庫群など、みどころもたくさん。

景色も良く、観光資源が多い半田市は知多半島を代表する市と言っても過言でありません。こちらでは、半田市の特徴、名産品、観光地、グルメ情報をご紹介します。

目次

半田市の特徴・基本情報

  • 【人口】約11万人
  • 【面積】47㎢
  • 【市の花】サツキ
  • 【市の木】クロマツ
  • 【市制施行日】1937年10月1日
  • 【市役所所在地】〒475-8666 愛知県半田市東洋町2-1

半田市は知多半島で最初の市政が施行された都市です。1937年に半田町、亀崎町、成岩町が合併して誕生しました。

かつての海岸線沿いや干拓地に市街地、内陸部に住宅地が広がっており、東部の埋立地は主に工業用地として利用され、西部の丘陵地は農業用地として使われています。

古くから酒、醤油、味噌などの醸造業が盛んで、江戸時代中期には酒粕を用いた酢の醸造が始まり、樽詰めにされた酢は江戸にも多く運ばれました。調味料を主力商品とする大手食品メーカー「ミツカン」の本社も半田市に置かれています。

また、名古屋都市圏の中心市の1つとして、鉄鋼、自動車関連産業、航空機産業などの製造業も数多く進出しています。

半田市へのアクセス

半田市には、名鉄線、JR武豊線が乗り入れており、名古屋市をはじめとした大都市圏へのアクセスも比較的容易です。

また、車両では知多半島道路、南知多道路、知多横断道路(セントレアライン)などが利用可能です。

市内には路線バスやコミュニティバスの運行もあり、大都市圏にも短時間でアクセスできることから、観光にも訪れやすい都市となっています。

半田市のおすすめ観光地3選

大都市圏からのアクセスが容易で、土地の文化や歴史を感じられる観光スポットも多く存在する半田市。
半田市の厳選おすすめスポットを3つご紹介いたします。

MIZKAN MUSEUM(MIM)(ミツカンミュージアム)

「MIZKAN MUSEUM(MIM)(ミツカンミュージアム)」は、半田市に本社を置く「ミツカン」の酢づくりの歴史や食文化を楽しく学べる体験型博物館です。館内にはテーマごとに5つのゾーンが設けられていて、スタッフ同行のガイドツアーに参加することができます。

ゾーン1「大地の蔵」には巨大な桶が展示されており、江戸時代の酢造りや現代の醸造の様子などを見学できます。また、ゾーン3「時の蔵」では江戸時代に半田から江戸まで酢などを運んだ「弁才船(べざいせん)」の実寸大再現模型を展示。長さ約20m、重さ約20tの船の迫力に圧倒されます。

最後のゾーン5「光の庭」には「お酢ドリンクバー」があり、ミツカンの黒酢やりんご酢を飲み比べすることも可能です。ミツカンの歴史だけでなく、半田市における醸造業の歴史も学べる一押しの施設と言えるでしょう。

基本情報

  • 住所:〒475-8585 愛知県半田市中村町2-6
  • 営業時間:9:30~17:00(完全予約制)
  • 休館日:水曜日・木曜日・年末年始
  • アクセス:
    名鉄河和線「知多半田駅」より徒歩13分
    JR武豊線「半田駅」より徒歩3分

半田赤レンガ建物

「半田赤レンガ建物」は、1896年(明治31年)に建築家・妻木頼黄(つまきよりなか)の設計で建てられた赤レンガの建物です。カブトビールの製造工場として建築され、2004年に国の登録有形文化財、2009年に近代化産業遺産、そして2014年に半田市指定景観重要建造物に認定されています。

建物内にはカブトビール誕生の歴史が模型、映像、当時の写真などによって学べる「展示室」のほか、生ビールが味わえる「カフェブリック」、瓶入りカブトビールや各種グッズが手に入る「ショップ」などがあり、人気を集めています。

毎月第4日曜日には「半田赤レンガマルシェ」が開催され、クラフト物販、ワークショップ、キッチンカー、生鮮食品の販売などを楽しむこともできます。

基本情報

  • 住所:〒475-0867 愛知県半田市榎下町8
  • 営業時間:9:00~17:00
  • アクセス:名鉄河和線「住吉町駅」より徒歩3分

新美南吉記念館

「新美南吉記念館」は、「ごん狐」などで知られる半田出身の童話作家・新美南吉の生涯を紹介する記念館です。館内には自筆原稿、日記、手紙、図書など南吉ゆかりの資料が多数展示されています。

また「おじいさんのランプ」のランプの木や、「手ぶくろを買いに」のジオラマ、東京時代の下宿の再現スペースなどもあり、南吉の世界や生涯をリアルに感じることができます。

ビデオシアターでは「ごん狐」と「手ぶくろを買いに」の番組を月替わりで上映。デジタル資料閲覧コーナーでは、南吉の作品原稿、手紙、日記、写真をタッチモニターで検索し、閲覧することができます。

記念館に併設されたcafé&shop「ごんの贈り物」では絵本、書籍、グッズの購入やオリジナルコーヒー「権ブレンド」を楽しめます。

基本情報

  • 〒475-0966 愛知県半田市岩滑西町1-10-1
  • 営業時間:9:30~17:30
  • 休館日:毎週月曜日、毎月第2火曜日(祝日・振替休日の場合は開館し、その次の開館日が休館)、年末年始
  • アクセス:名鉄河和線「半田口駅」より徒歩10分

半田市の名産品

半田市の名産品は以下が有名です。

  • たまり醤油
  • 味噌かつのたれ
  • 乙川人形(土人形)
  • 日本酒

特に、半田市のたまり醤油は、水がきれいな半田市の地下水を使って、醤油麹と大豆をつくり、たっぷりの時間をかけてじっくりと熟成させています。半田市のたまり醤油は、味が濃くまろやかで、様々な料理に合わせやすいのが特徴です。また、贈答用としても人気があります。

半田市ならではのご当地グルメ「尾州早すし」

上記の通り半田市は「醸造業で栄えた酢のまち」と言っても過言ではありません。日本で最初に赤酢をつくった「ミツカン」の地らしく、この赤酢を使った江戸時代のお寿司を再現したのが「尾州早すし」です。「びしゅうはやすし」と読みます。

一般的にイメージする寿司より倍以上大きいサイズで食べ応えがあります。2つ、3つ程度でかなりお腹いっぱいになります。

半田市に訪れた際には、ぜひ味わってみてください。

数日前に予約が必要なお店もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

歴史豊かな魅力あふれる街「半田市」を訪ねてみよう!

ここまで、半田市の基本情報やおすすめ観光スポットについて見てきました。「ミツカン」をはじめとする美味しい特産品から、歴史を感じる文化的なスポットまで、半田市にはさまざまな魅力があります。こちらにご紹介した内容を参考に、ぜひ半田市を訪れてみてください!