愛知県の南端に位置する渥美半島は、豊かな自然を生かした国内有数の農業大国として知られており、温暖な気候の中、たくさんの野菜が栽培されています。

中でも、名産品として知られるのがキャベツ。渥美半島の広大な畑で、秋から春にかけて収穫される冬(寒玉)キャベツは、甘みがあり、しっかりとした葉のシャキシャキの歯ごたえが特徴です。

そんなキャベツの一大産地には、渥美半島の美味しさが詰まった「キャベコロ」というご当地グルメがあり、愛知県の内外から人気を集めています。

この記事では、渥美半島のご当地グルメ「キャベコロ」の特徴と美味しさを徹底解説。人気のキャベコロが食べられるおすすめ店もご紹介します。

目次

渥美半島ご当地グルメ「キャベコロ」の特徴

「キャベコロ」と聞くと、コロッケと横に添えられたキャベツの千切りを想像してしまうかもしれませんが、「キャベコロ」はキャベツを添え物ではなく、コロッケの具材として使った珍しい料理です。 

キャベツを使ったコロッケを知ってもらうために、以下、渥美半島のご当地グルメ「キャベコロ」の特徴を詳しくご紹介します。

ジャガイモを使わないコロッケ

コロッケといえば、じゃがいもを使った料理の定番メニューですが、渥美の「キャベコロ」は一切じゃがいもを使っていません。

じゃがいも特有のホクホク感はありませんが、キャベツの甘みが口の中いっぱいに広がり、シャキシャキの食感が美味しい、まさに新しいタイプのコロッケです。

キャベツの余計な水分を絞っているので、甘みと旨味がギュッと濃縮され、意外にも濃厚な味わいに仕上がっています。 

しっかりした葉のキャベツは加熱しても柔らかくなりすぎず、サクサクの衣とキャベツの食感が楽しめる、食べごたえのあるコロッケです。

ホワイトソースでトロうま

「キャベコロ」の中身、キャベツを代表とするコロッケの具材をまとめ上げるのは、ホワイトソースです。

渥美半島で販売されているキャベコロにはホワイトソースが使われており、キャベツの甘みと旨味を引き立てています。

ホワイトソースにカレー粉をプラスした「カレー風味」のキャベコロも人気で、ホワイトソースのみの「プレーン」と「カレー味」がキャベコロの代表的な味付けになっています。

カレー味はマイルドな辛さで、子どもでも食べられる味付けのため、おやつからお酒のおつまみまで幅広く活躍しています。

田原産の食材が使われている

渥美半島のご当地グルメ「キャベコロ」の定義は、キャベツをはじめ、田原市産の食材を使うこと。

キャベコロには、下記のような名産食材がふんだんに使われています。

  • キャベツ
  • 玉ねぎ
  • 豚ひき肉
  • 牛ひき肉
  • にんじん など

田原市では畜産もさかんで、牛肉、豚肉の農業産出額はともに県内1位です。良質な肉の脂は甘く、野菜の美味しさの中に濃厚なコクが溶けだしています。

キャベコロの歴史

キャベコロは、2016年度の「優良ふるさと食品中央コンクール」で農林水産大臣賞を受賞しています。

渥美半島の名産品が集まる「渥美半島たはらブランド」にも認定され、最近では、ふるさと納税の返礼品としても人気があります。

田原市をはじめ、渥美半島で大人気のキャベコロですが、実は誕生からまだ10年ほどの新しいご当地グルメです。

キャベコロ誕生のきっかけ

キャベコロは、2011年に田原市の農村女性組織「農村輝きネット・あつみ」が開催した、「地元農産物を活用した加工品料理コンテスト」で、市内の女性グループが提案した料理から生まれました。

その後、地元の飲食業組合が、豊橋市の食品製造業(株)サンショクと試作を重ね、1年ほどかけて商品化にこぎつけたといいます。

当初は、業務用の冷凍食品でカレー風味のキャベコロのみが販売されていましたが、次第に評判になり、家庭用も販売されるようになりました。

現在は学校給食にも採用され、渥美半島のご当地グルメとして広く認知されています。

テレビ放送で知名度アップ

2022年8月には、全国放送「マツコ& 有吉かりそめ天国」にてキャベコロが取り上げられました。

田原市出身のタレントで、渥美観光大使の大久保佳代子さんが番組内で紹介したことをきっかけに、全国的に知名度がアップ。

渥美半島を訪れる観光客の中には、田原市内の飲食店で提供されている、個性豊かなキャベコロを求めて来る人もいるほどの人気です。

キャベコロを作ってみよう

冷凍で販売されているキャベコロはもちろん美味しいですが、好みのアレンジができる手作りもおすすめです。

東三河の地域振興のため設立された「東三河県庁」が、ご当地グルメのレシピを紹介するクックパッドの公式キッチンで、キャベコロのレシピを公開しています。ぜひ参考にして作ってみてください。

また、キャベコロの商品化を手がけた田原市の飲食店組合が作成しているキャベコロのレシピには、定番食材のほか、下のような食材を使ってのアレンジもおすすめされています。

  • シラス
  • あさり
  • ツナ
  • チーズ
  • えび

シソやブラックペッパーなどで風味を加えて、一味違ったキャベコロに仕上げるのも美味しそうです。

キャベコロが買えるのはココ!

現在キャベコロは、渥美半島の飲食店で食べられるほか、ネットショップ、冷凍自動販売機でも購入することができます。

冷凍のキャベコロは、凍ったまま揚げるだけなので、調理が簡単で保存にも便利。自宅で揚げたてのキャベコロが味わえます。下に冷凍キャベコロの購入方法をまとめました。

ネットショップ

渥美半島は遠くて行けないが、キャベコロは食べてみたい!という方にはネットショップがおすすめです。

  • (株)サンショクのオンラインショップ
  • ふるさと納税サイト

現在、ネットでは上記のショップでキャベコロが販売されています。(株)サンショクのオンラインショップでは、豊橋のご当地グルメも豊富に取り扱っているので、渥美半島の美味しいものをまとめて取り寄せることができます。

株式会社サンショク

キャベコロのオンライン販売を取り扱う株式会社サンショクのWebサイトです。

渥美半島で絶品「キャベコロ」が食べられるお店

若草

若草

4.0
50
  • キャベコロ
  • 田原市
  • 三河田原駅

Shop information

店名
若草
住所
〒441-3421 愛知県田原市田原町椿30-9
最寄駅
三河田原駅
電話番号
0531-22-5500
営業時間
11:00~14:30(L.O.14:00) 17:00~21:00(L.O.20:30)
定休日
水曜日

情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。

ご当地グルメ「キャベコロ」でキャベツの美味しさを堪能する

キャベコロは、渥美半島の美味しいキャベツをたっぷり使用した、ジャガイモを使わないコロッケです。サクサクの衣の中には、キャベツの甘みと旨味がギュッと詰まっていて、いくらでも食べられる美味しさ。

飲食店では、それぞれにアレンジされた個性豊かなキャベコロが食べられます。ぜひ、渥美半島の味覚をつめ込んだご当地グルメ「キャベコロ」で、キャベツの美味しさを堪能してください!