
愛知県の南は太平洋に面しており、知多半島と渥美半島に囲まれた三河湾からは豊富な海産物が獲れることで有名です。
そんな三河湾に浮かぶ、日間賀島という島をご存知でしょうか?
日間賀島は名古屋から最も近い島と言われており、知多半島の先端に位置する師崎からわずか2kmの距離にあります。高速船でわずか10分で到着できる日間賀島は、名古屋からのアクセスも良好。なんと名古屋中心部からでも約1時間程度で到着できるのです。
そんな日間賀島は三河湾に位置する島だけあり、豊富な海産物が有名。中でも「タコ」が名物になっており、別名「タコの島」と呼ばれることもあるくらい、タコ料理が名物となっているのです。
こちらではタコの島と呼ばれる日間賀島の名物、「日間賀島タコ飯」について、その特徴から実際に食べられるおすすめ店舗までを紹介していきます!
ぜひ最後までご覧になってください!
目次
愛知県の郷土料理「日間賀島タコ飯」の特徴
言うまでもなく「米」は日本人にとって主食です。全国には数多くのお米の名産地があり、お米を利用した料理も数え切れないくらい存在しています。
中でも炊き込みご飯は、地元の素材を活かしながらお米を美味しく食べられる料理として知られていますが、「日間賀島のタコ飯」もその1つ。日間賀島に古くから伝わる郷土料理であり、タコを具材にした炊き込みご飯こそが「日間賀島タコ飯」なのです。
日間賀島周辺で獲れる「地ダコ」を使用し、基本的には生ダコを利用することが一般的。しかし生ダコの入手は簡単ではないため、場合によっては蒸しダコを利用することもあるそうです。
通常の具材はタコのみとシンプルに作られますが、中にはにんじんを一緒に炊き込み、最後に小ねぎをちらす場合や、ニンニクを入れてイタリアン風にしたアレンジなども豊富に存在しています。
炊き込みご飯は素材の味を活かした料理ですので、「日間賀島タコ飯」の作り方も至ってシンプル。米を洗った後、ぶつ切りにしたタコを入れ、醤油と酒で下味を付けて土鍋で炊くのみで完成します。
基本的には具材の種類が少ない「日間賀島タコ飯」ですが、タコに含まれるビタミンEやB12、さらにはナイアシンが豊富に含まれています。また米にはミネラルが豊富に含まれているため、副菜で野菜などをセットにすれば、栄養バランスの良い1食になるでしょう。
日間賀島のタコは1年中が旬!
通常タコの旬は夏場と言われており、日間賀島でも夏になるとタコの供養と豊漁を祈願する「タコ祭り」が行われています。栄養豊富なタコは肝機能を高める効果や、疲労回復効果があることから、夏バテ予防に良いともいわれているのです。
しかし、日間賀島のタコは夏場にしか食べられない訳ではありません。日間賀島のタコは年中旬と言われる程、季節を問わずに美味しくいただけるのです。
日間賀島は伊勢にも近く、古都であった奈良にも近いといった地理的特徴を持ちます。そのため古くから優れた漁師が集まり、漁業技術の発展も早かったのです。
このような歴史的背景から、今でも1年を通してタコ漁は行われています。時期を問うこと無く美味しいタコを味わえる点は、日間賀島ならではの特徴だと言えるでしょう。
多幸(たこ)として島民から親しまれるタコ
古くからタコ漁が盛んであり、名物として扱われていたことから、日間賀島ではタコを「多幸(たこ)」と呼び親しまれています。日間賀島の住人にとって、海から豊富に獲れるタコはまさに幸せを多く運んでくれる貴重な存在なのです。
また日間賀島にある安楽寺には、漁師の網に掛かった大ダコが阿弥陀如来像に絡みつき守っていたという言い伝えもあります。この安楽寺にはこの話の由来となったとされる、蛸阿弥陀如来がご本尊として祀られています。
このように長年に渡って島民に愛され続けるタコは、日間賀島にとって無くてはならない存在になっているのです。
日間賀島を代表するお土産もタコ満載!
旅行の楽しみの1つであるお土産も、日間賀島ではタコにちなんだ商品が多数並びます。自宅で簡単に「日間賀島タコ飯」が作れる商品はもちろん、タコやしらす、ミール貝が入ったガーリックソースなども存在しています。
また「多幸まんじゅう」という「タコ」を型どった人形焼なども、日間賀島を代表するお土産として大人気。家に帰ってからも日間賀島のタコを思い出して、幸せな気持ちになれるはずです!
漁師飯を起源にする「タコ飯」
「日間賀島タコ飯」の起源は、漁師が釣ったタコを船の上でぶつ切りにし、そのままお米と炊き込んで食べた、いわゆる漁師飯が起源だといわれています。類似した例は全国にも存在しており、愛媛県、香川県、広島県といった瀬戸内海地域を中心によく食べられていたようです。
また知多半島の南部では古く、半夏生(はんげしょう)と呼ばれる夏至から数えて11日目にタコを食べる習慣がありました。この日は農家にとって田植えを終わらせる目安として重要な日であったため、タコの吸盤にあやかって苗がしっかりと根を張るようにという願いを込めて食べられていました。
前述したように、タコには疲労回復効果が期待できることから、夏の暑い時期を乗り切るといった意味でも重宝されたはず。このように日間賀島のタコは古くから漁師、農家を支えており、それは現在までも続いているのです。
積極的なPR活動を行っている
日間賀島は2023年現在、人口約2,000人に満たない小さな島ですが、愛知県の島の中でも観光客数はナンバーワン。タコを中心としたPR活動が功を奏していると言えるでしょう。
島の東港には「がっしー」、西港には「にっしー」というタコ壺のキャラクターがおり、多くの観光客を出迎えてくれます。さらにマンホールなど島の至るところにタコが隠れているなど、様々な楽しみ方ができるのです。
またYouTubeへの動画発信や漁業体験、離島の環境を活かしたスローライフの提供など、様々なPR活動によって注目を集めています。
「日間賀島タコ飯」が楽しめるおすすめ店舗
乙姫
乙姫
- 日間賀島タコ飯
- 南知多町
- 西港
Shop information
- 店名
- 乙姫
- 住所
- 〒470-3504 愛知県知多郡南知多町日間賀島西港
- 最寄駅
- 西港
- 電話番号
- 0569-68-2107
- 営業時間
- 11:30〜14:30
- 定休日
- 不定休(要店舗確認)
情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。
美味しい「日間賀島タコ飯」を食べて「多幸」になろう!
名古屋から約1時間でアクセスできる日間賀島の名物、「日間賀島タコ飯」を紹介しました。
日間賀島では旬を気にすることなく、いつ訪れても美味しいタコが迎えてくれます。名古屋からのアクセスも良好ですので、旅行の合間にも気軽に足を運べるのではないでしょうか。
ぜひ美味しい「日間賀島タコ飯」を現地で食べて「多幸」になってください!