ガマゴリうどん

蒲郡の新名物！ガマゴリうどんの特徴と美味しいオススメ店舗を紹介

愛知県の東三河地方に位置する蒲郡市は、三河湾に面する人口約8万人の観光都市です。

市内には西浦温泉、三谷温泉、形原温泉、蒲郡温泉の4つの温泉街がある上に、リゾート施設であるラグーナテンボスやテーマパークのラグナシアなどが存在しています。

名古屋市からも電車で約40分とアクセス良好でありながら、自然豊かな環境を味わえる蒲郡は食の面でも様々な魅力を持つことで有名です。

中でも三河湾から水揚げされる新鮮な海産物は蒲郡の誇りであり、高級食材であるアカザエビやメヒカリ、金目鯛といった珍しい深海魚が豊富に揃うことで知られています。

今回はそんな蒲郡で近年生まれたご当地グルメ、「ガマゴリうどん」についてその特徴から定義、誕生秘話に至るまで詳しく解説。さらにガマゴリうどんを味わえるオススメ店舗についてもご紹介致します。

「ガマゴリうどん」の特徴

ガマゴリうどんの特徴を一言で表すとすれば、「アサリの旨味が全面に出た透明感のある出汁」です。

愛知県のご当地グルメで有名なものは味噌カツやひつまぶしといった、味が濃く個性的なメニューが多いですが、ガマゴリうどんはどちらかといえばあっさり系に分類されます。

アサリの旨味を存分に味わうことができながらも、後味のスッキリしたクリアな出汁は年齢を問わず「美味しい！」と感じるはずです。

うどんの麺自体は全国的に有名な讃岐うどんのように、しっかりとしたコシがあるタイプではなく、やや柔らかめな程よい食感となっています。

トッピングは店舗によって異なりますが、必ずワカメが入っていることが共通しており、他にはメヒカリやニギス、かまぼこなど提供するお店によって創意工夫がなされています。

このようにガマゴリうどんは、アサリをベースにしたすっきりした味わいの出汁が特徴の、海の幸をふんだんに味わえるうどんになっているのです。

「ガマゴリうどん」の定義五箇条

ガマゴリうどんを名乗るには、明確な定義をクリアしている必要があり、その内容は以下の「定義五箇条」として、はっきりと定められています。

• 第一条：アサリは原則として三河湾産を使用し、一人前に5個以上提供すること。ただし、量が少ない場合は、その理由を伝えること。
• 第二条：アサリはダシをしっかり取り、抵抗すること。
• 第三条：原則としてしょうゆ味とする。ただし、創意工夫を認める。
• 第四条：蒲郡産の一品を使用していること。（ごま油、練り物、ニギス、メヒカリ等）
• 第五条：具にはワカメを入れること。

この内容に則って作られたうどんのみが、ガマゴリうどんを名乗ることが許されるのです。

アサリの数を指定しており、少ない場合はその理由を伝える必要があるなど、本当にこだわって作られていることがうかがえます。

また、しょうゆ味をベースにしながらも創意工夫を認めているなど、ガマゴリうどんの発展に対する姿勢も感じられる定義だといえるでしょう。

三河湾は日本一のアサリ産地

ガマゴリうどんがアサリにこだわる理由は、三河湾が日本一のアサリ産地だからです。三河湾のアサリは身が大きく味が良いことで知られており、その漁獲量は全国トップシェアを誇ります。

アサリの旬である春には潮干狩りに訪れる人も多く、愛知県の特産品としても有名です。

このように、地域の特産品であるアサリをふんだんに使用したガマゴリうどんは、ご当地グルメに求められる特徴を十分に満たしているといえるでしょう。

数々のご当地うどんサミットで優勝

ガマゴリうどんの味は全国でも高く評価されており、数々のご当地うどんサミットで優勝しています。

「第3回全国ご当地うどんサミット2013」では、初出場ながらも初優勝を飾り、その名を全国に轟かせることになりました。

その後は「全国まるごとうどんエキスポ2014」、「第7回全国ご当地うどんサミット」においても優勝し、名実ともに蒲郡を代表するご当地グルメとしての地位を確立したのです。

蒲郡名物として新たなお土産に

ガマゴリうどんの魅力を更に発信するべく、ガマゴリうどん関連商品（加工食品含む）版の定義三箇条が設けられています。

• 第一条：ガマゴリうどんの魅力を伝える目的でつくられたもの。
• 第二条：蒲郡シティセールスプロジェクトチームに承認を受けたもの。
• 第三条：ガマゴリうどんを通じて蒲郡市を応援出来ること。

前述した定義五箇条に加え、上記に則った商品が蒲郡のお土産として販売されています。

ガマゴリうどんを気軽にお持ち帰りできることはファンだけでなく、その魅力を伝えたいと考える人にとって素晴らしいものとなるはずです。

「ガマゴリうどん」誕生秘話

今や蒲郡を代表するグルメとなったガマゴリうどんですが、その誕生は2012年と比較的最近です。

当時、蒲郡市内でロケを完結させる映画「ガマゴリ・ネバーアイランド」の撮影が行われたのですが、その時地元の方々がキャストやスタッフに振る舞ったうどんがきっかけになったのです。

早朝から深夜まで続く撮影を応援するために、温かいうどんを提供しようとしたところ、近くの漁師さんから獲れたてのアサリとワカメが差し入れられました。

さらに港近くの水産練り工場からはカマボコの提供もあり、ガマゴリうどんの原型ともいえるうどんが出来上がりました。

蒲郡の名産品が詰まったその味に、キャストやスタッフは大感激。地元の方々の気遣い、おもてなしの心から生まれたグルメこそが、ガマゴリうどんなのです。

地域発信型映画「ガマゴリ・ネバーアイランド」

この映画は第4回沖縄国際映画祭の企画、「地元発信型プロジェクト」のひとつとして制作されました。

蒲郡市と吉本興業の共同制作で作られた作品ということで、ガレッジセールの川田さんや間寛平さんなどの芸人が出演しています。

地域発信がテーマの映画をきっかけにして、地域を代表するご当地グルメが誕生したという話も、蒲郡という地域の良さが伝わる1つのエピソードといえるかもしれません。

「ガマゴリうどん」が楽しめるおすすめ店舗

やをよし

寿司八

蒲郡うどん 得盛

主水庵

こころ

三河湾の恵みを味わう「ガマゴリうどん」は愛知が誇る逸品

三河湾を代表する海産物であるアサリを全面に押し出したガマゴリうどんは、今や蒲郡市だけではなく愛知県を代表するご当地グルメへと成長しています。

アサリの旨味が特徴のあっさりした味でありながらも、味噌カツやひつまぶしといった個性豊かな愛知グルメにも引けを取らない魅力的な存在です。

蒲郡の方々の温かい気持ちから生まれた、身も心も温まる逸品。ぜひ一度食べてみてください！