愛知県の西部に位置する「あま市」は、岐阜から三重にかけて広がる雄大な濃尾平野にあり、恵まれた気候と豊かな自然の中で、近郊農業を中心に発展してきました。大都市名古屋をはじめ、7つの市と町に隣接しているあま市は、どこに行くのにも利便性が良く、自然と都市のバランスがとれた暮らしやすい町です。
そんなあま市には、市の名前がついたご当地麺があります。あま市の特産品が練り込まれた「あま麺」は、新しいご当地グルメとして注目を集めています。この記事では、あま市のご当地麺「あま麺」の特徴と、あま麺を使った絶品グルメをご紹介します。あまのご当地麺が食べられる市内の人気店情報も必見です!
目次
ご当地食材を用いた「あま麺」とは?
「あま麺」は、あま市の特産野菜である小松菜を練り込んだ麺です。葉物野菜特有の青臭さはなく、ほんのりと小松菜の風味が感じられる麺になっています。つるつるとした食感の平打ち麺は、コシのある歯ざわりと、きれいな薄い緑色の見た目が特徴。適度な厚さでボリュームがあり、のどごしが良く食べ応えのある麺です。
飲食店で使用されるあま麺には、しっかりと小松菜が練り込まれているのが見て取れます。透明感のある麺の中に見える小松菜は、いかにも体に良さそうなつややかな緑色。乾麺には小松菜パウダーが使われているため、小松菜の形は見えませんが、やさしい緑色が美しく、もちっとしてコシのある食感になっています。
あま市の小松菜について
あま麺に欠かせないのが「小松菜」です。こだわりの小麦粉に小松菜を練り込むことで、美しい緑色の麺になります。あま市甚目寺地区で栽培されている小松菜は、市の特産野菜として都市部などへ出荷されるほか、地元の名産品にも加工されています。
お菓子に加工されることも多く、下のような商品になって各地で販売され、お土産として人気があります。小松菜は、βカロテンやビタミンCなどの栄養が豊富で、不足しがちな鉄分や食物繊維も多く含まれています。
一年を通じて収穫できる小松菜ですが、旬の冬には「伊吹おろし」と呼ばれる冷たい風にさらされ、その寒さで葉が厚く柔らかくなり、甘みのある美味しい小松菜が収穫できます。
あま市名物「あま麺」の歴史
これまで「あま市」にはご当地グルメと呼べるものがなく、町おこしのため、あま市の名産を作ろうと、市内で活動するボランティア団体「あま市美和かしの木会」が、2017年にご当地麺の開発に乗り出しました。
製麺所と相談しながら試作を繰り返し、2018年に誕生したあま麺ですが、中京テレビ「ゴリ夢中」や「前略、大とくさん」で取り上げられるなど、メディアで取り上げられる機会も増えてきています。
その後、テレビ出演をきっかけにSNSアカウントを開設し、PR活動にも力を入れた結果、市内の保育園の給食メニューにも採用されることに。最近では乾麺も発売され、徐々に認知度が高まってきています。
あま麺を使ったご当地グルメ「あまうどん」とは?
「あま麺」を使った代表的なグルメとして「あまうどん」が有名です。あまうどんは、市内の飲食店で食べられるほか、市の内外で開催されるイベントのフードコートなどでも提供されています。
愛知県のうどんにしては、あっさりとした味で、出汁の香りが強い醤油ベースのつゆの「あまうどん」は、古くから名古屋周辺で食べられている「志の田うどん」を参考に開発されたといいます。
「あまうどん」のルーツ 志の田うどん
あまうどんのルーツとされる「志の田うどん」は、白醤油ベースの透き通ったつゆに、愛知特有のムロアジ、カツオなどでとった出汁が香る上品なうどんです。
志の田うどんに使われている具材は、下記の通り。
- かまぼこ
- ネギ
- 刻み油揚げ
愛知名物の「味噌煮込みうどん」や「カレーうどん」とほぼ同じ具材ですが、透き通ったつゆにネギの緑と「名古屋かまぼこ」の赤い色が映えます。
志の田うどんの麺は、味噌煮込みうどんに比べて柔らかく、つるっとした口当たりが特徴です。麺をきしめんに変更できる店もあるので、好みで選べるのが嬉しいところ。
油揚げには味を付けずに、つゆの中で炊くのが一般的。出汁の旨味を吸った油揚げはふっくらとして、口の中にじゅわっとつゆの美味しさが広がります。名古屋周辺のうどん屋さんでは、ほとんどの店で「志の田うどん」が提供されており、隠れた名古屋めしとして人気があります。
うどんだけじゃない!多彩なあま麺メニュー
クセのない「あま麺」はどんな料理にもアレンジがしやすく、あま市内では「あまうどん」以外にも下のようなあま麺料理が食べられます。
- まぜそば
- パスタ
- 冷麺
現在あま市内にある飲食店では、さまざまな「あま麺」メニューが提供されています。
濃厚な美味しさのクリームパスタや、魚介とニンニクの香りで箸が止まらないまぜ麺など、お店ごとに特徴がある、バリエーション豊富なあま麺料理が楽しめます。
市内のお店を巡って、あま麺メニューを食べ比べてみるのもおすすめ。どんな料理にも合うあま麺のポテンシャルの高さと美味しさに、きっと驚くはずです。
「あま麺」はどこで買える?
くせがなく、和洋中どんなジャンルの料理にも合う使い勝手の良い「あま麺」は、自宅に常備しておくのにもぴったり。
現在「あま麺」は、一般向けに乾麺が市販されていますが、スーパーなどでは購入できません。あま市七宝町の、味噌醤油蔵元佐藤醸造の直売所「あまの蔵」のみで販売中です。
また、ふるさと納税サイト「さとふる」では、伝統の製法で仕込まれた味噌と醤油の詰め合わせに、あま麺を加えたセットが返礼品として掲載されています。
上記のセットに含まれている、こだわりの材料で作られた麺つゆと合わせれば、絶品のあま麺が味わえます。
「あま麺」はどこで食べられる?
駅前飯店
駅前飯店
- あま麺
- あま市
- 木田駅
Shop information
- 店名
- 駅前飯店
- 住所
- 〒490-1222 愛知県あま市木田八反田17-2
- 最寄駅
- 木田駅
- 電話番号
- 052-444-8759
- 営業時間
- 11:30~13:30 18:00~22:00(L.O.21:30)
- 定休日
- 日曜・第3月曜日
情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。
町カフェ
町カフェ
- あま麺
- あま市
- 木田駅
Shop information
- 店名
- 町カフェ
- 住所
- 〒490-1204 愛知県あま市花長六反田19-1
- 最寄駅
- 木田駅
- 電話番号
- 052-446-0311
- 営業時間
- [火~土] 7:00~18:00 [日] 7:00~17:00
- 定休日
- 月曜日
情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。
焼肉山ちゃん
焼肉山ちゃん
- あま麺
- あま市
- 甚目寺駅
Shop information
- 店名
- 焼肉山ちゃん
- 住所
- 〒490-1111 愛知県あま市甚目寺八尻49
- 最寄駅
- 甚目寺駅
- 電話番号
- 052-444-5790
- 営業時間
- 11:00~13:00 17:00~23:00(L.O.22:15)
- 定休日
- 月曜日(月曜祝日は営業し、翌日休業)
情報は掲載時点の情報です。最新の情報は店舗へお尋ねください。
あま市のご当地グルメ「あま麺」を食べよう
あま市のご当地麺「あま麺」は、小松菜が練り込まれた、爽やかな風味で美しい緑色が特徴の麺です。
ビタミンCや鉄分など、小松菜の栄養素がたっぷり入った麺は、野菜不足も補えると人気を集めています。
のどごしの良い平打ち麺でクセがなく、さまざまな料理に合わせやすいので、市内の飲食店では思い思いにアレンジされた、あま麺料理が食べられます。
また乾麺も販売されているので、自宅であま市の味覚を楽しむこともできます。ぜひ、あま市の新名物「あま麺」を食べてください!