『リニア・鉄道館』は、JR東海が運営する鉄道の博物館です。2011年3月にオープンし、名古屋市の主要観光スポット、鉄道好きの聖地として人気を博しています。

今回はライトな鉄道好き、新幹線好きの調査員が『リニア・鉄道館』を満喫してきました!そのレポートをお届けします!

大人も子供も「全人類行った方が良い」と思うほど、楽しめました。

目次

『リニア・鉄道館』へのアクセス!

『リニア・鉄道館』は、エリアで言うと名古屋港。その中央南部にある金城ふ頭に位置しています。県外の方には、レゴランドの近く、と言えばアクセスに迷わないかもしれません。

専用駐車場がないので、できれば電車(あおなみ線)で行きましょう!

【金城ふ頭駅】は、名古屋駅から名古屋臨海高速鉄道・あおなみ線で行けます。終点の駅です。

名古屋駅から出発するあおなみ線はほとんど金城ふ頭駅まで行きます。一部、金城ふ頭まで行かない列車があります。また、臨時で名古屋⇔金城ふ頭のノンストップ電車が走ることも。

詳しくは以下のサイトや、当日の駅係員さんへお尋ねください。

早速あおなみ線から『リニア・鉄道館』へ!

あおなみ線の乗り場は、はじめて乗る方には少しわかりづらいかもしれません。新幹線改札を通り過ぎ、突き当りを左に曲がって、矢場とんやドトールを通り過ぎた先にあります。

あおなみ線は電車ビュースポット!

あおなみ線は名古屋でも有数の電車ビュースポット。電車好きなら、金城ふ頭駅までの30分弱を飽きずに過ごせます。

元々、貨物線を改良した路線なので、貨物列車や積み込みの様子が観れることはもちろん、名古屋駅を通り過ぎたすぐあとには、JR東海の車両工場も確認できますよー!

JR東海の車両工場

じっくり見たい方や撮影したい方は、下車して堪能するのもおすすめ。もちろん、撮影も見学も、ルールとマナーを守ってくださいね。

今回乗ったのは『レゴランド』のラッピング電車!

1時間に1回走るというラッピング電車に乗れました。

これはテンションが上がります。わたしたちはリニア・鉄道館へ行きますが、これから『レゴランド』へ向かう方は、ここから『レゴランド』の世界観を体験できます。

車内にはファミリーも多く、子どもたちは中の装飾、そして外の景色に夢中でした。

『リニア・鉄道館』をご紹介!

30分弱あおなみ線に揺られながら外の景色や電車を眺め、あっという間に金城ふ頭駅へ到着。

駅からJRのロゴが輝く建物が見えます。周りの景色も相まって、巨大倉庫のようです。

ここに、鉄道ファンにはたまらない夢のような空間が広がっていると思うとワクワクします!

担当の方に「ここに展示されているのは実際に走っていたものです」と伺い、調査員のテンションはマックスに!

『リニア・鉄道館』入場料

  • 大人:1,000円
  • 小中高生:500円
  • 幼児(3歳以上未就学児):200円

障がい者手帳をお持ちの方や団体で入館する場合は割引があります。オンライン入場券が事前に購入できますのでスムーズに入館したい方は、そちらもおすすめです。

『リニア・鉄道館』開館時間・休館日

  • 開館時間:10:00-17:30(最終入館は閉館30分前まで)
  • 休館日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日)12月28日~1月1日

案内は公式サイトへ!毎月、カレンダーも出してくれているので、遊びに行く際には事前にチェックしてください。

大迫力の「シンボル展示」

手前から「C62形式蒸気機関車」「955形 新幹線試験電車(300X)」「超電導リニア MLX01-1」

最初に迎えてくれるのは大迫力の「シンボル展示」。高速鉄道技術の進化を象徴する3台です。

  • C62形式 蒸気機関車
  • 955形 新幹線試験電車(300X)
  • 超電動リニア MLX01-1

C62形式 蒸気機関車

通称『シロクニ』。日本最大にして、最速の蒸気機関車です。1954年狭軌鉄道の蒸気機関車として世界最速の129km/hを記録。

漫画『銀河鉄道999』に出てくる「999号」の牽引車のモデルとして知られています。その他、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』にも出てくるようですよ!

調査員O

シロクニって、ゼルダの伝説で聞いたことがあります!

調査員A

『ゼルダの伝説 大地の汽笛』に出てくる登場人物【機関士シロクニ】の名前の由来にもなっています。

あらゆるメディアで、わたしたちが一番見て、聞いて、記憶に焼き付けた蒸気機関車かもしれません。

955形 新幹線試験電車(300X)

高速鉄道システム追求のために開発された試験車両です。1996年、電車方式による当時の世界最高速度(443km/h)を記録しました。

営業運転にすることは全く考えられておらず、あくまで国内の高速技術を進化させるためだけに製造された新幹線です。「乗客が乗れない新幹線」で、ドクターイエロー同様、ロマンがありますね。

超電動リニア MLX01-1

言わずと知れた【超電導リニア】です。2003年、山梨リニア実験線において当時の世界最速(581km/h)を記録しています。

超電導リニアは、鉄道総合技術研究所とJR東海が共同で開発をすすめています。山梨県にはリニア見学センターもあり、試験走行もされています。体験乗車をやっているタイミングもあるようです。

ちなみに『リニア・鉄道館』でも、バーチャル走行体験(後述)ができます!

調査員O

興奮しすぎてここに30分ぐらいいました。(取材時間2時間)

調査員A

大興奮で「小学生のわたしを連れてきたい!」と子どもみたいにはしゃいでしまいました。

でもまだまだあります、鉄道の展示!

空間はまるで駅!?「車両展示」

吹き抜けの大空間に魅力的な鉄道がたくさん並び、子どもじゃなくても感嘆の声をあげてしまうのが「車両展示」。

あらゆる角度から見て、触れて、そして実際に乗ることができます。

展示されている主な電車・鉄道たち

  • 新幹線0系
  • 新幹線100系
  • 新幹線300系
  • 新幹線700系
  • ED11形式
  • モハ1形式
  • モハ52形式
  • クハ381形式
  • キハ181形式
  • ホジ6005形式

それぞれ解説ボードもありますし、スマホと連動して音声ガイドで解説してもらうことも可能です。

これがとても優秀なサポーター。車両で調べて解説を聞くことができます。イヤホンの貸出はないので利用したい方はイヤホン持参でいってくださいね!

調査員A

ガイドツアーもあるようです。各SNSで案内されているようなので、お見逃しのないようにチェックしてください!

調査員O

鉄道に詳しくない人も知識を得ながら楽しめます。誰でもこの施設を120%満喫できます。

一部、中にも入れます!

食堂車のある新幹線に大興奮でした。

調査員O

新幹線に食堂がある!と、テンションが上がりました。

調査員A

リアルで乗ってみたかった……!

一部写真を掲載します。どれがどの車内なのか、実際に中に入ってみてみてください。本当にワクワクします!

tabemaro調査員の一押し車両は?

新幹線のお医者さん【ドクターイエロー】

見ると幸せになる通称「ドクターイエロー」東海道新幹線・山陽新幹線の線路・電気設備の点検用新幹線です。

調査員O

ドクターイエローはそんなに珍しい新幹線なんですか?

調査員A

ドクターイエローは走行スケジュールが非公開です。稀に一般公開はありますが、すごい倍率。貴重な実車両が見れるのも『リニア・鉄道館』の素晴らしいところ!

なんと……中に入れるのです……。座席に座れます!

調査員A

展示されているドクターイエローは、現在走行中の車両のひとつ前の車両(922形)です。展示は、2005(平成17)年当時の状態を再現してあるそうです!

初代新幹線【0系】

丸くて可愛いお顔の0系。ここで記念撮影もできます。大人気でした。初の営業新幹線……つまり初代・新幹線!

屋外展示にはお馴染みのN700系

愛知県民に、最も馴染みがあるのはこの【N700系】ではないでしょうか。屋外展示には【N700系量産先行試作車】の1号車、8号、14号車の3両があります。(元々は16両編成)

館内の車両展示にあった700系の後継機で、高速性、快適性、環境性、省エネルギー性がさらに高まっている新幹線。新幹線として、はじめて車体傾斜システムが採用されています。

調査員O

車体傾斜システムとは?

調査員A

要するに曲線の線路でも安全に、そして速度を落とさずに走れるシステムのことです!

このN700系の中で、なんと館内で購入したお弁当が食べられます!

傍らには大正時代に活躍した蒸気機関車【ケ90形式 蒸気機関車】が鎮座しています。

これは100年以上前に製造されたものです!すごい!

歴史的・技術的価値の高い鉄道が並ぶ「収蔵車両エリア」

車両展示の奥には、収蔵車両エリアがあります。

前から見るとレトロな駅のよう。

こちらには、歴史的・技術的に価値が高いものが並んでいます。

ここから見上げると大きな時計が目に留まります。

1993年まで存在していた旧名古屋駅ビルのシンボル時計です。長針や短針、文字盤は、当時使用されていた実物を用いて展示されているとのこと。(リニア・鉄道館SNSより)

調査員A

一部本物のパーツでできています。ぜひ、現地で見てきてください。大人は懐かしみ、本物を見たことがない世代はぜひ、歴史を感じて欲しいです。

こんな細かい部分にも、歴史的価値があることに感動します。隈なく見て欲しいです。

わくわく!東海道新幹線の旅が体験「鉄道ジオラマ」

小さな世界に夢中になって、大人も子どももなかなか出られないのが「鉄道ジオラマ」展示です。

約33メートル、奥行きは最大8メートルという日本最大級の大きさを誇る空間の中で、東海道新幹線の景色を体験できます。

実際に新幹線をはじめとした電車が走っています。

東海道新幹線に乗ったことがある人なら誰しもが「見たことある!」と興奮してしまう代表的な建物や富士山といったシンボルが、細かく表現されています。

細かいところまで見ていくとユニークな発見もあり、いつまでも飽きない楽しさ、誰かと共有したいワクワクがあります。

調査員O

あまり細かいことを書くと、ネタばれ!になってしまうので、ぜひ現地で確認してきていただきたいです!

30分は軽く滞在できると思うので、タイムスケジュールにはお気をつけください。

迫力の運転体験「シミュレータ」(有料)

新幹線シミュレータ「N700」

まずはやっぱりこれ!新幹線シミュレータ「N700」

著作権の関係で映像はお届けできませんが……。すごい迫力でした。

【N700系】実物大の運転席と、運転手の視界としてリアルに作られた大型曲面スクリーンが臨場感溢れる運転体験を約束してくれます。

実際にシミュレータを体験している方の後ろで見学させていただきましたが、本当に動いてるようでした~!

在来線シミュレータ

在来線シミュレータは【運転】シミュレータと【車掌】シミュレータがあります!

今回は、コーナーのすぐ手前にある券売機でチケットが買えた【運転】シミュレータを体験しました。運転シミュレータは、在来線(211系・313系)を運転体験できます。

調査員は自信がなかったので一番優しいモードを選択しました。とは言え、説明が追いきれずパニックに……。でもご安心ください。職員さんがちゃんと優しく案内してくれます。

調査員A

停車位置に止めるのってとても素晴らしい技術……。いつもありがとうございます。

車掌シミュレータでは、扉の開閉や、車内アナウンスができます!時間が許せばこちらも体験したかったです。

シミュレータ利用案内・利用料(すべて先着)

  • 新幹線シミュレータ「N700」500円/1回(15分)
    【受付・販売】館内総合案内
  • 在来線シミュレータ「車掌」500円/1回(15分)
    【受付・販売】館内総合案内
  • 在来線シミュレータ「運転」100円/1回(10分)
    【受付・販売】館内券売機

最先端技術を体験できる「超電導リニア展示室」

日本の鉄道技術の最先端にいるのが【超電導リニア】です。この「超電導リニア展示室」では、リニアの技術、安全性をわかりやすく学べます。ミニシアターで、リニア乗車の体験も!

CG映像を用いた走行体験は、本当に乗っているような感覚を味わえます。

映像の中では、リニアのしくみを教えてくれます。「磁石で走るんでしょ?」と思っていただけのわたしもびっくり。

ここだけの話ですが……リニアにはタイヤがあります。

実体や模型で解説「鉄道のしくみ」

興味深かったのが「鉄道のしくみ」の展示です。

たくさんの模型や実物がたくさん。普段何気なく見ている新幹線の施設、パーツも「そうだったんだ~!」と驚くと同時に、日本の鉄道技術の発展と努力の結晶に感銘を受けます。

傍らに券売機があり、そこで表示されている新幹線のチケット(本物ではありません)がゲットできます!

夢中で遊んだのは、券売機と改札です。駅で新幹線の切符を購入するようにここだけのオリジナル切符が手に入り、それを通せる改札もあります!

唯一無二の記念切符です。tabemaro切符を作ってきました。

その他にもたくさんの見どころがあります!

すべてを隈なく紹介できないのが残念ですが『リニア・鉄道館』には、他にも素晴らしい展示とユーザーに優しい施設がたくさんあります。

  • キッズコーナー
  • 体験学習室
  • 歴史展示室
  • 収蔵展示室
  • 映像シアター

キッズコーナー利用には予約が必要です。予約は現地にて行います。

調査員O

かなり人気だそうなので、早めに行くのが吉。新幹線シミュレータも体験したい方は、予約がかぶらないようにするのも大事です!!

キッズコーナーでは、プラレールや滑り台で遊べます。中にはトイレと授乳室も完備されています。ベビーカー置き場、貸出などもありますので、お子さま連れも安心して楽しめます。

利用の際には、スタッフさんに声をかけて案内してもらってください。

名古屋駅お馴染みの駅弁やここだけの限定駅弁も食べられる!

展示を一通り楽しんだ後は、お楽しみのランチタイム!もちろん、ごはんも『リニア・鉄道館』で楽しみましょう。

2Fのデリカステーションへ行けば「あれ!?ここは駅?」と思わず錯覚してしまうほど、そのまま駅の売店が広がっています。

お馴染みの駅弁はもちろん『リニア・鉄道館』限定販売の「Dr.Yellow lunch box」(ドクターイエローランチボックス)もあり、飲食スペースも併設。大人の調査員2人が大はしゃぎで新幹線のランチボックスを注文、新幹線を象ったボトルウォーターも購入しました。

その他、ちょっとしたお菓子や、新幹線で車内販売されてるコーヒー(※)、SNSでバズっている「シンカンセンスゴイカタイアイス」もあります。(スジャータの激うまアイスです!)

(※1)2023年11月1日以降、東海道新幹線グリーン車のモバイルオーダーサービスで販売されるコーヒーに変更予定です。

前述した通り、併設されたスペースでなくても、屋外展示の【N700系】でも食べられます。

鉄道ファンは散財注意「ミュージアムショップ」

展示と体験と食事を満喫した調査員を最後に出迎えたのは「ミュージアムショップ」です。

財布の紐を締めるのが困難な場所です。休憩時間に訪れて、お土産や文具をたくさん買いました。

一部、デリカステーションで購入したボトルウォーター、お弁当の空き箱、お菓子、プラボックスなどもあります!
たくさんお土産を配る先がある方には、トレインクランチバーがおすすめ。中にはシール(ランダム)とクランチチョコが入っています。

鉄道の博物館『リニア・鉄道館』へ行こう!

ずっと行きたかったスポットではありますが、行ってみたら童心に帰り、取材抜きで本当に楽しかった!と言える場所でした。

歴史的・技術的価値がある鉄道の保存はもちろん、いますぐ電車に乗ってどこかで出かけたくなるワクワクと臨場感をくれる『リニア・鉄道館』。

そのタグライン「本物に、逢いに行こう」「さあ、夢と想い出のミュージアムへ」に相応しい夢のような場所です。

例えばこの机……色と形、どこかで見覚えはありませんか?こんなワクワクがたくさんあります。

どこに行っても楽しく、いろんな発見があります。ここで語りすぎても楽しみがなくなってしまうので、ぜひ行って、大人も子どもも素晴らしい思い出を作ってきてください。

調査員A

子どもの頃にあったらなあ~と何度も思いました。小学生以下のお子さまには、大人にはない特典や体験もありますよ。

詳しくは『リニア・鉄道館』の公式ホームページ、公式SNSをご覧ください。