愛知といえば味噌。それはもちろん間違いではないのですが、しょうゆにみりん、酢、日本酒、漬物まで、愛知は発酵食の産地がぎゅっと集まった土地でもあります。

そんな愛知の発酵食を主役にしたグルメイベント「うまみ県あいちフェア」が、2026年9月8日から10月24日まで開催中。県内の人気レストランと有名ホテル、合わせて21店舗が、発酵調味料を使った期間限定メニューを提供します。しかも今回は、アジア競技大会に合わせて愛知の食文化を世界へ発信しようという企画。地元にいるうちに味わっておきたいですよね。

この記事では、参加21店舗の一覧と注目のコラボメニュー、そして「そもそもなぜ愛知が発酵食の県なのか」というところまでまとめました。

目次

「うまみ県あいちフェア」とは?愛知の発酵食が主役のグルメイベント

正式名称は「―からだにうれしい、発酵グルメめぐり― うまみ県あいちフェア」。主催は愛知「発酵食文化」振興協議会で、会長を務めるのは大村秀章 愛知県知事です。

味噌、しょうゆ、酢、日本酒、みりん、漬物。こうした愛知の発酵調味料を使った期間限定メニューが、県内の飲食店16店とホテル内レストラン5施設、計21店舗に登場します。カフェやベーカリーからイタリアン、中国料理、ホテルの日本料理まで、ジャンルの幅がかなり広いのが今回の面白いところ。

背景にあるのは、2026年に愛知・名古屋で開かれる第20回アジア競技大会と第5回アジアパラ競技大会。世界中から人が集まるこのタイミングに合わせて、愛知の発酵食文化を国内外へ発信しようという狙いがあります。特設サイトには英語版も用意されていて、フェアの本気度が伝わってきます。

なるしー

9月7日には名古屋マリオットアソシアホテルでメディア発表会が開かれ、大村知事とともに、パティシエの辻口博啓シェフ、菱太産業の太田恭平社長が登壇しました。大村知事は、飲食店は愛知の発酵食文化の魅力を多くの方に伝える最前線だとコメント。つくる側と食べさせる側が一緒に並んだ会になりました。

「うまみ県あいちフェア」開催期間は?

ここが少しややこしいところ。フェア全体は9月8日から10月24日までですが、中身は3つの期間に分かれていて、お店によって参加している時期が違います。

開催区分期間店舗数
県内飲食店フェア 第1期9/8〜10/211店
県内飲食店フェア 第2期10/1〜10/245店
ホテルフェア9/19〜10/245施設

※日付はすべて2026年。フェア全体の開催期間は9/8〜10/24で、店舗により参加する期間が異なります。

第1期と第2期が重なるのは10月1日と2日の2日間だけ。ホテルフェアのスタートは9月19日で、フェア初日の9月8日からではありません。お目当てのお店が決まっている方は、行く前にどの期の参加かを確認しておくのが安心です。

「うまみ県あいちフェア」参加21店舗一覧まとめ

一部店舗メニュー見本

公式サイトではエリアごとに紹介されているので、まとめて見比べられるように一覧表にしました。気になるお店を探すところから始めてみて。

県内飲食店フェア 参加16店

店名 エリア ジャンル 開催期
池下カフェ 花ごよみ 名古屋市千種区 カフェ 第1期
エールカフェ 名古屋市千種区 カフェ 第1期
賛否両論 名古屋 名古屋市千種区 日本料理 第1期
フォルテシモ アッシュ 名古屋市千種区 パティスリー 第1期
メゾンカイザー 名古屋店 名古屋市千種区 ベーカリー 第1期
ラ・ベットラ・ダ・オチアイ ナゴヤ 名古屋市千種区 イタリアン 第1期
伏見町POPEYE 名古屋市中区 和食・定食 第1期
パンとエスプレッソと犬山城 犬山市 ベーカリーカフェ 第1期
和創作いろは 知多市 和食 第1期
瓦そば シガ食堂 岡崎市 瓦そば 第1期
emCAMPUS FOOD 豊橋市 フードホール 第1期
CAFE TOLAND 名古屋市中区 カフェ 第2期
善左衛門咖喱 名古屋市中区 カレー 第2期
おむすび処 糀太郎 名古屋市西区 おむすび 第2期
みちのり亭 名古屋駅店 名古屋市中村区 グルテンフリー定食 第2期
珈琲とお食事 トット 稲沢市 喫茶 第2期

※第1期は2026年9/8〜10/2、第2期は10/1〜10/24。千種区の6店はいずれもナゴヤセントラルガーデン内にあります。参加店舗は変更になる場合があります。

注目したいのは、第1期の千種区に並ぶ6店。池下カフェ 花ごよみ、エールカフェ、賛否両論 名古屋、フォルテシモ アッシュ、メゾンカイザー 名古屋店、ラ・ベットラ・ダ・オチアイ ナゴヤは、いずれもナゴヤセントラルガーデン内のお店です。1か所で6店をハシゴできるので、フェアを一気に味わいたいならここが最短ルート。地下鉄東山線「池下」駅からすぐという立地も助かります。

名古屋市外では、犬山市のパンとエスプレッソと犬山城、岡崎市の瓦そば シガ食堂、豊橋市のemCAMPUS FOOD、知多市の和創作いろは、稲沢市の珈琲とお食事 トットが参加。観光やドライブのついでに寄れるお店も揃っているので、週末のおでかけと組み合わせるのもよさそうです。

ホテルフェア 参加5施設

ホテル名レストラン名エリアジャンル
エスパシオ ナゴヤキャッスル柳城名古屋市西区中国料理
THE TOWER HOTEL NAGOYAグリシーヌ名古屋市中区フレンチ
ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 名古屋THE 7th TERRACE名古屋市中区オールデイダイニング
名古屋マリオットアソシアホテル京都つる家名古屋市中村区日本料理
ホテルアソシア豊橋梨杏豊橋市中国料理

※ホテルフェアの開催期間は2026年9/19〜10/24です。提供レストラン・メニューは変更になる場合があります。

ホテルフェアは9月19日から10月24日までの通し開催。名古屋市内の4施設に加えて、豊橋市のホテルアソシア豊橋も参加します。記念日やちょっといい日のごはんに、発酵食という選択肢を足してみるのも素敵です。

※参加店舗・提供期間は変更になる場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。

発表会でお披露目された注目のコラボメニュー

メディア発表会では、参加店のコラボメニューが実際にふるまわれました。名前を聞くだけで気になる3品を紹介します。

フォルテシモ アッシュ|フィナンシェ「和(なごみ)」

世界的パティシエの辻口博啓シェフが手がける洋菓子店から登場するのが、太田屋の超特選白醬油を使ったフィナンシェ。白しょうゆは色が淡く、香りも塩気も穏やかなので、焼き菓子に混ぜると醬油くささではなく、香ばしさとコクだけが残ります。

辻口シェフは発表会で、愛知の伝統的な発酵調味料はスイーツにも深いコクをもたらしてくれる魔法の素材だとコメントしていました。発酵調味料とスイーツ、意外に近いところにいるんです。

名古屋マリオットアソシアホテル 日本料理「京都つる家」|東海フルーツカクテル

ミツカンの米酢「三ツ判山吹」を使ったフルーツカクテル。酢と果物は、レモンやお酢ドリンクを思い出せば分かるとおり相性がよく、ほんのりした酸味が果物の甘さをくっきりさせてくれます。名駅の高層階でいただくとなると、それだけで特別感がありますよね。

ホテルアソシア豊橋 中国料理「梨杏」|みかわ牛フィレ肉のロースト

カクキューの八丁味噌パウダーをまとわせた、みかわ牛フィレ肉のロースト。副題は「新しい回鍋肉 三河の野菜」。液体の味噌ではなくパウダーを使うことで、水分を足さずに八丁味噌の渋みとうまみだけを肉にのせる仕掛けです。三河の食材を三河の味噌で仕上げるという、地元づくしの一皿。

※メニュー内容・価格・提供期間は店舗により異なり、変更になる場合があります。

そもそもなぜ愛知は「うまみ県」なのか

画像提供:岡崎市

フェアの名前になっている「うまみ県あいち」。味噌のイメージが強い愛知ですが、実は発酵調味料のほとんどが県内に産地を持っています。せっかくなので、少し寄り道して背景も見ておきましょう。

豆味噌(八丁味噌)

愛知の味噌は、全国でよく使われる米味噌や麦味噌とちがって、大豆と塩と水だけでつくる豆味噌。米麹や麦麹を使わないぶん熟成に時間がかかり、色が濃く、渋みを含んだ濃厚な味に育ちます。なかでも有名な八丁味噌は、岡崎城から西へ八丁(約870m)の距離にあった八丁村が名の由来とされています。徳川家康が生まれた岡崎が本場、というのも覚えておくと味わいが変わります。

たまりしょうゆと白しょうゆ

豆味噌を仕込むと、桶の底に濃い液体が溜まります。これを取り出したものがたまりしょうゆの原型といわれ、とろりと濃厚で色も真っ黒。対して碧南市周辺で生まれた白しょうゆは、小麦を主体にして色をぎりぎりまで抑えたしょうゆで、琥珀色の淡さが特徴です。日本一濃いしょうゆと日本一淡いしょうゆが同じ県にあるという、なかなか珍しい土地なんです。

三河みりん

みりんは料理に使うもの、という感覚が今は当たり前ですが、もともとは甘いお酒として飲まれていたとされています。三河地域は良質な米ともち米に恵まれ、本みりんの産地として知られてきました。糖分もうまみも、米と米麹と焼酎が時間をかけてつくり出したもの。砂糖とは違う、まるみのある甘さになります。

半田市は江戸時代から酢づくりが盛んな町。酒粕を熟成させてつくる粕酢が江戸に運ばれ、握り寿司が庶民の食べ物として広まる土台になったといわれています。今わたしたちが当たり前に食べているお寿司の背景に、愛知の酢がいたわけです。

日本酒と漬物

県内には矢作川や木曽川の水に恵まれた酒蔵が点在し、愛知の米で仕込む日本酒も揃っています。漬物では、酒粕やみりん粕に長期間漬け込む守口漬が名古屋の名産。細長い守口大根を何年もかけて漬け替えるという、手間のかかり方も愛知らしいところ。

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Instagramキャンペーンで発酵食の詰め合わせが当たる!

フェア期間中は、Instagramの投稿キャンペーンも同時開催。参加方法はシンプルで、フェア参加店舗で発酵メニューを購入し、公式アカウント(@umami.aichi.hakko)をフォローして、「#うまみ県あいち」を付けて投稿するだけ。

抽選で30名に、愛知発酵食の詰め合わせセットが贈られます。どうせ写真を撮るなら、ハッシュタグを1つ足しておくだけで当たるかもしれません。応募期間はフェアと同じ9月8日から10月24日までです。

フェアのあとも楽しめる「あいち発酵食めぐり」

うまみ県あいちフェアは期間限定ですが、愛知の発酵食めぐりは年間を通して楽しめます。

その入口になるのが「あいち発酵食の館」。愛知県産の味噌、しょうゆ、みりん、酢、日本酒、漬物などの発酵食や、それらを使った料理を通年で味わえる登録店の制度で、2026年9月時点で50店舗が登録されています。フェアに間に合わなかった、もっと食べ歩きたい、というときの行き先はここから探せます。

公式ポータル「あいち発酵食めぐり」には、体験・見学施設、購入できるお店、カフェ&レストランに分けたスポット検索も用意されています。1〜2日で回るモデルコースやレシピも公開されているので、味噌蔵の見学と食事を組み合わせた休日、なんて使い方もできそう。発酵食は愛知の観光コンテンツとしてかなり強いのに、まだ知られていない気がします。

うまみ県あいちフェア 詳細情報

  • 開催期間:
    2026年9月8日(火)〜10月24日(土)
    【県内飲食店フェア第1期】9月8日(火)〜10月2日(金)
    【県内飲食店フェア第2期】10月1日(木)〜10月24日(土)
    【ホテルフェア】9月19日(土)〜10月24日(土)
  • 会場:愛知県内の参加飲食店・ホテル 計21店舗
  • 主催:愛知「発酵食文化」振興協議会
  • 料金:メニューにより異なる(各店舗で要確認)

※営業時間・定休日・予約の必要性は店舗ごとに異なります。訪問前に各店舗の情報をご確認ください。

よくある質問

フェアの期間や参加店舗について、迷いやすいポイントをまとめました。

うまみ県あいちフェアはいつまで開催していますか?

2026年10月24日(土)までです。ただし飲食店フェアは第1期(9月8日〜10月2日)と第2期(10月1日〜10月24日)に分かれていて、ホテルフェアは9月19日スタート。お目当てのお店がどの期に参加しているか、事前に確認しておくと安心です。

参加している店舗は何店ですか?

県内の飲食店16店と、ホテル内レストラン5施設の合計21店舗です。名古屋市内が中心ですが、犬山市・岡崎市・豊橋市・知多市・稲沢市にも参加店があります。

どんなメニューが食べられますか?

味噌・しょうゆ・酢・日本酒・みりん・漬物といった愛知の発酵調味料を使った期間限定メニューです。白醬油を使ったフィナンシェや、八丁味噌パウダーを使った牛フィレ肉のローストなど、お店ごとに切り口が違うのが見どころ。

フェアが終わったあとに愛知の発酵食を楽しむ方法はありますか?

「あいち発酵食の館」に登録された50店舗(2026年9月時点)では、通年で発酵食を使った料理が味わえます。公式ポータル「あいち発酵食めぐり」でスポット検索やモデルコースも公開されています。

名古屋駅の近くに参加店舗はありますか?

第2期にみちのり亭 名古屋駅店、ホテルフェアに名古屋マリオットアソシアホテルの日本料理「京都つる家」が参加しています。名駅周辺で立ち寄りたい方は、この2店をチェックしてみて。