名古屋のとなり、春日井市。実はこの街、種から育てるサボテンの生産で国内シェア約80%を誇る、知る人ぞ知る「サボテンのまち」なんです。駅前にもマンホールにもサボテンがあふれ、なんと給食にまでサボテンが登場するほど。

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でも、「サボテンが有名らしい」と聞いたことはあっても、なぜ春日井なのか、どこで見られるのか、そもそも食べられるのか…気になることだらけですよね。

今回はtabemaro編集部が春日井に足を運び、サボテン関連の飲食店やショップ・農家さんを徹底取材。サボテンのまちが生まれた背景から、見て・食べて・持ち帰って楽しめるおすすめスポット、さらにはおうちで作れるサボテン料理まで、まるごとご紹介します。

目次

なぜ春日井は「サボテンのまち」に?

きっかけは約70年前の台風!

春日井のサボテン栽培が始まったのは、いまから約70年前の昭和28年ごろ。もともと桃山地区は桃などの果樹栽培が盛んな土地でしたが、昭和34年の伊勢湾台風被害をきっかけに、果物に代わる作物としてサボテン栽培に取り組む農家が増えていきました。

昭和30〜40年代には観賞用サボテンの一大ブームが到来し、最盛期には市内に70〜80軒ものサボテン農家があったのだそう。現在は当時の10分の1ほどに減ってしまいましたが、いまも桃山地区を中心に、こだわりの農家さんたちがサボテンを育て続けています。

種から育てる「実生栽培」で国内シェア約80%

春日井のサボテンの最大の特徴は、種から育てる「実生(みしょう)栽培」。株分けではなく小さな種から一鉢一鉢育て上げる、全国的にも珍しい栽培方法です。この実生サボテンの分野で、春日井は国内シェア約80%を占めているというから驚き。街なかで見かける小さなサボテンの多くは、実は春日井生まれかもしれません。

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農林水産省の作物統計調査で、2006年まで「サボテン及び多肉植物」の出荷量において春日井市が全国1位だったというデータもあります!

春日井のサボテンは「食べられる」!

春日井サボテンプロジェクトの存在

そしてもうひとつ、春日井のサボテンを語るうえで外せないのが「食用サボテン」の存在です。

食用への挑戦が始まったのは2006年。観賞用として育てられてきたサボテンを新たに活用しようという「春日井サボテンプロジェクト」が発足したことに始まります。

最初はメキシコからサボテンを取り寄せて試食したものの、品種や食べ方の知識がなく「おいしくない」という残念な結論に…。そこからメキシコで実際に食べられている品種を入手し、試行錯誤を重ねて、食べやすい品種の栽培にたどり着いたのだそう。現在春日井では、マヤ系とバーバック系という特徴の異なる2品種が流通しています。

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意外に思えるサボテン食ですが、実は世界30カ国以上で日常的に食べられていて、国連の食料機関がその栄養価に注目しているほどの実力派。オクラのようなネバネバととシャキシャキ食感、ほのかな酸味が特徴で、サラダから炒め物まで幅広く使えます。

給食にも登場するサボテングルメ

春日井では給食にも登場していて、最近はケチャップベースのソースにサボテンを入れた煮込みハンバーグが子どもたちに好評なのだとか。飲食店でサボテン料理を提供している地域は全国でもほとんどなく、春日井はまさに食用サボテンのフロンティアなんです。

見るだけじゃない、春日井のサボテン。ここからは、体験する・食べる・持ち帰る、目的別に楽しめるおすすめスポットをご紹介します。 

春日井でサボテンを楽しむおすすめスポット6選

それでは、実際に春日井サボテンを楽しめる!おすすめスポットを「見る・体験する」「食べる」「買う」の3つに分類して一挙ご紹介!日帰りでサボテンのまち・春日井に遊びに行ってみましょう!

【見る・体験する】後藤サボテン|約400種のハウスと寄せ植え体験

がっつりサボテンの世界に浸りたいなら、まず訪れたいのが桃山町の後藤サボテン。春日井のサボテン農家のなかで唯一、一般のお客さん向けに小売りをしている貴重な存在です。広々としたハウスに足を踏み入れると、手のひらサイズの赤ちゃんサボテンから天井に届きそうな巨大サボテンまで、約400種類がずらり。その光景はちょっとした異世界です。

おすすめは寄せ植え体験(1,000円・所要約1時間)。好きなサボテンや多肉植物を選んで、世界にひとつの寄せ植えが作れます。完成後には水やりや育て方のコツも教えてもらえるので、初心者さんも安心。小さなサボテンは150円ほどから購入できるので、体験の時間がない人もお気に入りを連れて帰れますよ。

看板ネコのうなぎちゃんがお出迎え

後藤サボテン 基本情報

  • 住所:〒486-0802 春日井市桃山町1-122-3
  • アクセス:春日井ICから車で約10分
  • 営業時間:9:00〜12:00/13:00〜17:30(土曜・祝日は16:00まで)
  • 定休日:日曜(土曜不定休・事前連絡がおすすめ)
  • 駐車場:あり
  • 寄せ植え体験:1,000円(要事前確認)

【見る・体験する】土田サボテン園|桃畑の隣でサボテンに出会う

後藤サボテンと同じ桃山町にあるのが土田サボテン園。実生栽培のサボテン・多肉植物農家でありながら桃の果樹園も営んでいて、「果樹のまちからサボテンのまちへ」という春日井の歴史をそのまま体現したような農園です。

こちらの魅力は、いまの時代に寄り添った楽しみ方の提案。寄せ植えワークショップのほか、レンタルサボテンや結婚式のプチギフト販売など、サボテンとの新しい付き合い方を発信しています。後藤サボテンが王道なら、土田サボテン園はサボテンカルチャーの入口。ハシゴして雰囲気の違いを楽しむのもおすすめです。

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自社音質を持ち、全国的にも稀少な実生栽培に長く取り組まれている歴史あるサボテン農家です!

サボテンワークショップに挑戦!

土田サボテン園では、ふらりと立ち寄ってもその場でサボテンの寄せ植えワークショップ体験が可能。もちろん作った寄せ植えはお持ち帰りできます。

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まずは鉢を選び、それから好きなサボテンの苗を選びます。選びすぎは注意!

  1. 好きな鉢を選ぶ
  2. サボテンの苗を選ぶ
  3. 土(またはベラボン)を鉢につめる
  4. サボテンを植える
  5. 飾り付ける(バークチップやフィギュアが用意)
  6. 完成!

ワークショップは合計30分~1時間ほどで完成まで完了します。丁寧に教えながら進めてもらえるので、知識がなくても手軽にサボテン寄せ植え体験ができます。ぜひ立ち寄ってみて。

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個人的に、親切で相談しやすい雰囲気がとても心地よかったです。サボテンの相談ならまず立ち寄ってみるのがおすすめ。

土田サボテン園 基本情報

  • 住所:〒486-0802 春日井市桃山町3-223
  • アクセス:春日井ICから車で約10分
  • 営業時間:【小売・ワークショップ】10:00~12:00 13:30~16:00
  • 定休日:不定休
  • 駐車場:あり

【食べる】中華料理 四川|名物サボテンラーメンをご賞味

サボテンを「食べる」なら絶対に外せないのが、東野町の「中華料理 四川」。創業40余年の歴史をもつ地元で愛され続ける名店です。

このお店の特徴は、なんといっても春日井サボテンを取り入れたユニークな名物メニュー。なかでもサボテンラーメンは15年以上愛されるロングセラーということで、これは実食せずに帰れない。

運ばれてきた瞬間、思わず声が出ます。なんと器がサボテンの形。サボテンを練り込んだ淡い緑色の麺の上には、生のうちわサボテンのスライスとすりおろしがたっぷり。

鶏ガラや豚骨、干しエビなどをベースにした「あっさり塩味スープ」にサボテンのほのかな酸味とネバネバが絡んで、初めてなのにどこか懐かしい味わいです。もちろん麺もサボテンが練り込まれており、緑色ですが味にクセはそこまでありません。

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サボテンメニューはラーメンだけじゃない。個人的優勝は、細かく刻まれたサボテンが入った麻婆豆腐。この酸味が中華に合うとは、目から鱗でした。

メニューにはほかにもサボテン餃子などもラインナップ。ちなみに市内には、四川以外にもサボテングルメを出すお店が点在しています。食べ歩きで巡るのも楽しいですよ。

中華料理 四川 基本情報

  • 住所:〒486-0817 春日井市東野町4-11-1
  • アクセス:JR中央本線「神領」駅から車で約5分
  • 営業時間:11:00〜14:00/17:00~22:00
  • 定休日:水曜日
  • 駐車場:あり(約30台)

【買う】無印良品 ヨロッカ春日井|大型無印の常設サボテンコーナー

買い物ついでに気軽にサボテンに触れたいなら、ヨロッカ春日井内の無印良品へ。約1,880坪と東海最大級の売場を誇るこちらの店舗には、春日井の特産・実生サボテンの魅力を紹介する常設コーナーがあります。地元のサボテン農家と連携した、全国でもここだけの珍しい売り場。タイミングが合えば、サボテンの実食体験や寄せ植えなどの催事に出会えることもあります。

春日井で購入できる主な2種類の食用サボテン・「春日井ノパル」と「太陽の葉」がどちらも販売されています。キャラクターが違うので、食べ比べてみるのもおすすめ。

無印良品 ヨロッカ春日井 基本情報

  • 住所:〒486-0842 春日井市六軒屋町東丘22 ヨロッカ春日井内
  • アクセス:春日井ICから車で約5分
  • 営業時間:10:00〜20:00
  • 定休日:施設に準ずる
  • 駐車場:あり(施設共用)

【買う】春日井サボテン ラボ&ショップ こだわり商店|サボテン土産はここで完結

お土産探しの本命は、勝川駅前の商店街にあるこだわり商店。食用サボテンの効能研究や商品開発を行うラボ部門と、販売のショップ部門からなる、サボテン特化のアンテナショップです。自社ブランド「太陽の葉」の食用サボテンをはじめ、なめるサボテンのど飴、さぼてんのラーメン、サボテン炭酸水など、ここでしか出会えない商品がずらり。

入荷した「太陽の葉」。身が大きいのが特徴

ちょっと意外な豆知識をひとつ。実はサボテンはリクガメの大好物で、こちらでは食用と同じ品種をカメのごはん用としても販売しているのだそう。人もカメも夢中にさせる春日井サボテン、恐るべしです。

春日井サボテン ラボ&ショップ こだわり商店

  • 住所:春日井市旭町1-12 コーポノザキNo3 1F
  • アクセス:JR中央本線「勝川」駅からすぐ(勝川大弘法通り商店街内)
  • 営業時間:11:00〜19:00【要確認】
  • 定休日:木曜・日曜【要確認】
  • 駐車場:なし(周辺の商店街駐車場を利用)

【買う】御菓子司 美乃雀|サボテンういろで和の手土産

和菓子派の春日井サボテンお土産には、「御菓子司 美乃雀」へ。神領/高蔵寺エリアにお店を構える、古くから地元で愛され続ける和菓子屋さんです。自家製ういろをはじめ、丁寧に職人が仕上げる季節の和菓子などが並びます。

「さぼてんういろ」と「ふるサボアイス」

愛知県産の米粉をじっくり蒸しあげた自慢のういろには、なんと白・黒糖・抹茶・桜と並んで「さぼてん」味がラインナップ。ほんのり緑色の見た目もかわいらしく、サボテンのまちらしさと愛知土産の定番が一度に楽しめる、気の利いた一品です。

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さぼてん色のういろはインパクトもあってお土産にぴったり。ほんのりサボテンの風味が感じられる素朴な味で、老若男女おすすめできます。

御菓子司 美乃雀 基本情報

  • 住所:〒487-0026 春日井市不二町2-1-1
  • アクセス:春日井ICから車で約10分
  • 営業時間:8:30 ~ 19:00
  • 定休日:月曜日
  • 駐車場:あり

こんな周り方もおすすめ!春日井サボテン満喫半日プラン

6スポットを一度に回らなくても大丈夫。半日あれば、サボテンのまちは十分楽しめます。おすすめは、午前中に桃山地区の農園(後藤サボテンまたは土田サボテン園)でハウス見学や寄せ植え体験→お昼は四川でサボテンラーメン→午後は勝川駅前に移動して、こだわり商店と美乃雀でお土産探し、という流れ。北から南へ下る動線なので移動に無駄がなく、帰りは勝川から名古屋方面へもスムーズです。

  1. 【11:00】「後藤サボテン」/「土田サボテン園」でハウス見学&サボテン寄せ植えワークショップ
    ↓車で約5分
  2. 【12:30】「中華料理 四川」でサボテンラーメンを実食
    ↓車で約15分
  3. 【14:00】勝川駅前の「こだわり商店」でお土産さがし

スポット同士がやや離れているので、移動は車が便利。名古屋中心部から春日井ICまでは30分ほどなので、思い立った週末にふらっと行ける距離感です。

おうちで楽しむ春日井サボテン料理

春日井のサボテンは、持ち帰ってからも楽しみが続きます。食用サボテンは後藤サボテンやこだわり商店などで購入できるので、ぜひおうちでも味わってみてください。

編集部のおすすめは、サボテンチンジャオロース。トゲを取った食用サボテンを細切りにして、ピーマンやお肉と一緒に炒めるだけの簡単アレンジです。シャキシャキとした歯ざわりはピーマンと好相性で、サボテン特有のネバネバがオイスターソースのタレをよく絡めてくれるので、ごはんが進むこと間違いなし。「サボテンって本当においしいの…?」と半信半疑の人にこそ試してほしい、堂々のメインおかずです。

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サボテンの下処理は意外とカンタン。水で洗って、ピーラーで軽く表面のとげを落とせばOKです✨ぜひおうちでサボテン料理に挑戦して、新たな食材の扉を開いてみて。

春日井サボテンを楽しもう

台風被害から立ち上がり、種から一鉢ずつ育て続けて約70年。春日井のサボテンには、見て楽しい・食べておいしいだけじゃない、まちの物語が詰まっています。名古屋からわずか30分で行けるサボテンのフロンティア、次の休みにのぞいてみませんか。きっと帰り道には、小さなサボテンがひと鉢、助手席に乗っているはずです。

春日井サボテンに関するよくある質問(FAQ)

最後に、春日井サボテンに関するよくある質問にお答えします。

Q. 春日井はなぜサボテンが有名なの?

A. 約70年前に栽培が始まり、台風被害を機に果樹からサボテンへ転換する農家が増えたのがきっかけです。種から育てる実生栽培では国内シェア約80%を誇る、日本一のサボテン産地です。

Q. 春日井のサボテンは食べられる?どんな味?

A. 食用のうちわサボテンが栽培されており、オクラのようなネバネバ食感とほのかな酸味が特徴です。世界では30カ国以上で食べられている食材で、春日井では給食にも登場します。

Q. サボテンラーメンはどこで食べられる?

A. 春日井市東野町の中華料理 四川で味わえます。サボテンを練り込んだ緑色の麺とサボテン型の器が名物です。提供状況は時期により変わる場合があるため、事前の電話確認がおすすめです。

Q. サボテンのお土産はどこで買える?

A. 勝川駅前のこだわり商店(のど飴・炭酸水・食用サボテンなど)や、御菓子司 美乃雀のサボテンういろがおすすめです。ヨロッカ春日井内の無印良品にもサボテン紹介コーナーがあります。

Q. 食用サボテンはどんな料理にできる?

A. サラダや和え物、炒め物、天ぷらなど幅広く使えます。細切りにしてチンジャオロースにするなど、普段のおかずへのアレンジも手軽でおすすめです。

Q. 春日井サボテンは車がなくても巡れる?

A. こだわり商店と美乃雀はJR勝川駅から徒歩圏内ですが、農園や四川は駅から離れているため車での移動がおすすめです。