白醤油・白だし製造メーカー「七福醸造」の製造工場『ありがとうの里』へ行ってきました!

「白醤油」の歴史、ここで生まれた「白だし」のことはもちろん、七福醸造のモノづくりへの想いを見て、聞いて、体験し、そして実際に味わってきました。

企業理念がまっすぐに反映されたモノづくりに多くの感銘を受けます。老若男女問わずに楽しめますが、ぜひ、若い世代や子育て世代にも訪れて欲しい施設です。

目次

七福醸造株式会社の概要

七福醸造碧南工場「ありがとうの里」

七福醸造とは

「七福醸造株式会社」は、愛知県安城市に事業本部機能、碧南市に本社製造工場を置く白醤油・白だしの会社です。

白醤油に出汁を入れて加工したものを、日本ではじめて「白だし」と名づけて販売したことで【白だしの元祖】としても知られています。

毎年7月29日の「白だしの日」には、「白だしの日まつり」と称して、イベントも開催しています!また、年末にはお得に七福醸造の商品が買えるイベントも開催されるようです。詳しくは、七福醸造のホームページをご覧ください。

七福醸造「ありがとうの里」とは

七福醸造「ありがとうの里」は、製造を担っている本社工場のことを指します。

この「ありがとうの里」を見学できるのです。リアルな現場を見ることが可能で、見学は1人からOK。観光目的の方はもちろん、社員研修などで訪れる方も多いと言います。

七福醸造 工場見学「ありがとうの里」詳細

  • 【場所】〒447-0869 愛知県碧南市山神町2-7 七福醸造株式会社 碧南工場 ありがとうの里
  • 【見学受付日】年末年始・お盆期間を除いた毎日
    ※土・日・祝も製造はお休みですが、見学は可能です。
  • 【見学可能時間】9:00-16:00(最終入場時間は15:00)
  • 【アクセス】知多半島道路「阿久比IC」より約15分
  • 【駐車場】無料(普通車10台・バス5台)

見学スケジュールや予約の空き状況は以下でご覧ください。

七福醸造 「ありがとうの里」工場見学でモノづくりの究極を見る!

ガラス越しに工程を観察するような工場見学ではなく「え?ここを入って良いの!?」という場所に入り、実際に製造業務に就いているスタッフの方がていねいに、リアルに解説してくれます。

まずは「七福醸造」という会社の説明、取り組み、食に対する真摯な想い、「ありがとうの里」の名前に込められた意味を教えてもらいました!

この日は鈴木工場長からお話を聞けました!

素材、製法、すべてをこだわり抜く現場が見れる!

工場見学は、日や時間帯によって見学できる工程が異なることもあります。瓶詰め工程は、午前中に見られることが多いようです。

調査員O

では、わたしたちが見せていただいたもの、すべて見せます!

いよいよ製造工程、白醤油のことを教えていただきます。

七福醸造は、日本で唯一有機JAS認定「白醤油」を製造している会社です。その高い基準をクリアするための過程が見られる!と興奮していましたが、こだわりと安心安全への基準が想像を超えていました。

調査員A

白醤油ができるまでの長い物語ですが、全く飽きることなく、お話が聞けますよ!

そもそも白醤油って?

まずはお醤油のお勉強です。

日本にある醤油は、主に5つに分類されます。みなさま、すべてご存知でしょうか?

  • たまり醤油
  • 再仕込醤油
  • 濃口醤油
  • 淡口醤油
  • 白醤油

わたしたちが良く知る”黒い醤油”の多くは、大豆と小麦が1:1で仕込まれます。その中で、愛知県でよく親しまれている「たまり醤油」は、ほとんど大豆で製造されていて、特徴的ですよね。

そして白醤油の原材料はほとんどが小麦なんです!ちなみにシェアは約0.6%と教えていただきました。

「お塩から!?」最初に驚く素材と安心安全へのこだわり

導入は、お塩の説明から。七福醸造では、天然のお塩、天日塩を使用しています。

見せていただいた天日塩

天日塩とは、自然の力を借りて作り出すお塩のことです。市販で多く流通されている精製塩に比べ、塩味、甘味、旨味、苦味のバランスが良く、味が整っていることが特徴です。味わいもまろやかなんだとか!

七福醸造では、この塩を自分たちでろ過し、不純物を取り除いて白醤油にピッタリな塩水に仕上げるそうです。

調査員A

いきなり手間がかかりすぎてびっくりです。

鈴木工場長

【食】という字は「人」に「良い」と書きます。【食】の字のように、誰にとっても安心安全に、そして美味しく食べられるように、という想いでやっています。

圧倒の仕込みタンクで白醤油の美味しさの秘密を知る

この大迫力の仕込みタンク4本に囲まれます。

その後通されたのは、4本にも連なる圧巻の仕込みタンク(深層醗酵タンク)スペース!高さ6m73cmの大迫力です。小麦が発酵されている、良い香りがします。

このタンクの中には<大豆1:小麦9>の諸味が入っています。

調査員O

なんだか、嗅いだことがあるような香りですね。

調査員A

これは……パン屋さんの香り……!

仕込みタンクの迫力、香り、そして本当に現場を見ているだけあって臨場感がすごいです。

タンクの中は手前の瓶(もろみ)のようになっています。すごい。

調査員A

ここにいると嫌な気持ちになることがない気がする。

調査員O

とにかくありがとうに囲まれているから……。

仕込み期間は半年から1年かかると言います。

鈴木工場長

お醤油は、熟成期間が長ければ長い程色が出てしまいます。たまり醤油って、色がとても濃いですよね。熟成期間が長いからです。白醤油は透き通るような色が特徴。うちではこちらのスペースを年中低温に保ち、ゆっくり熟成させて色味を抑えます。そうすることで熟成期間を長くしています。

調査員O

長くすることで何かメリットがあるんですか?

鈴木工場長

実は、甘味や酸味などの味の中で、旨味は一番最後にくるんです。だから色を抑えつつも、長期的に熟成をしてじっくり旨味を出します。

旨味を出すために、色を抑えながらも長期熟成させることで、美味しくて、そして透き通るような美しい白醤油ができるわけですよね。

また、七福醸造の白醤油は通常行う圧搾をしません。

自然と滴ってくる醤油だけが商品になります。そのまま滴る1番醤油、そしてまた塩水を加えて仕込み、滴る2番醤油だけが、七福醸造の白醤油になります。1番と2番をバランスよくブレンドします。熟成期間に違いが出たものも、この4本のタンクを混ぜて、味や香りに違いが出ないようにするそうです。

仕込みタンクから、実際に1番醤油を出してくれます。香り嗅がせていただきましたが、小麦が熟成されているからか、クラフトビールのような豊潤な香り。

とても貴重な体験です。何より、仕込みタンクから直接注がれた白醤油の透き通った琥珀色にとても感動しました。2番醤油はこれより透明度が上がるそうです。

味わえる!タンクから直接注がれた醤油

さらに、この仕込みタンクから直接注がれた1番醤油、味わえるんです!

ろ過前の1番醤油です。これがとても美味しかったです。香り同様に、後味はクラフトビールのような麦の風味を感じます。

調査員A

すごく豊潤!これに近い醤油って売ってますか?

鈴木工場長

売ってません(即答)

調査員A

本当にここでしか味わえないやつだ!

タイミング良ければ見れる!?蒸しの工程

タンクの部屋を出てお目見えしたのは、巨大な蒸器。ここで有機大豆と有機小麦を蒸すそうです。

わたしたちが行った時は、ちょうど蒸されてモクモクと湯気が出ていました!時間が良ければ、蒸されたものが出てくる瞬間が見れたかもしれません。

調査員A

このタイミングも、リアルな現場を見ているからですね……。

調査員O

一期一会的な……。また来ましょう。

工場見学の醍醐味!瓶詰工程です!

クリーンルームで瓶詰の工程を見ます。機械でスピーディーに瓶詰されていきます。単純な工程ですが、見ごたえ抜群。工場見学の見どころの1つですね。

清潔に保つため、瓶口が機械の注ぎ口につかないようになっています。ちなみに最速で1分に130本完成するとのことです!

スタッフによるていねいな解説

ホワイトボードを用いてていねいに解説していただけます。「醤油はこうやってつくられる!」がよくわかります。解説してくれている七福醸造のキャラクター白だしの妖精「白だっしー2号」が可愛い。

見学工程は、製造工程とは前後しますが、白醤油の製造工程はこんな感じ。

  1. 蒸す:有機小麦と有機大豆を蒸します。
  2. 冷却:白醤油専用の種麹菌を混ぜるために、蒸した原材料を冷まします。
  3. 製麹:種麹菌を混ぜて、麹をつくります。
  4. 熟成:タンク内で低温熟成し、じっくりと旨味を引き出します。
  5. ろ過:もろみなどの未分化物を取り除き、白醤油が完成!

白だしは、上記工程でできた白醤油に、全国から集めた選りすぐりの原料でとった出汁をブレンドすることで完成します。

白だしの原料はどれも最高級!

手間と時間をかけて出来た白醤油はもちろん、そこにブレンドするかつおやシイタケ、昆布もすべて選び抜かれたもの。

実際に見せていただいたのは、鹿児島県枕崎市で名人が造る「本枯れ節」と大分県の「シイタケ」。いずれも白だしの原料!?と驚く最高の品質を誇る食材たち。

今回、詳しく解説していただいたのは「本枯れ節(ほんかれぶし)」です。通常、わたしたちがスーパーや百貨店などで購入するものは「荒節(あらぶし)」を用いた鰹節です。ご紹介いただいた「本枯れ節」とは製造工程が異なります。

本枯れ節は、カビ付けして乾燥する作業を3度以上繰り返し熟成させたもの。

鈴木工場長

本枯れ節になるまでは、このカビ付けと感想を3度以上繰り返します。本枯れ節になるまでは、半年。そこから更に熟成させています。

調査員O

この1本に手間と時間がかかってるんですね……。

ピカピカの機械・器具たち!清潔感に満ちた工場内

製造工程や工場内を見せていただくにあたり、驚いたのは機械や器具の美しさ。撮影していると、カメラを構えたわたしたちの姿がくっきり見えてしまいます。

昭和50年頃から使用されている ろ過機です。

鈴木工場長

このろ過機は40年以上使用しています。

調査員A

すごくないですか?新品みたいなんですが……。

鈴木工場長

あまりにも状態が良いので、メーカーさんから使用後は引き取らせてくれって言われています。

調査員A

安心安全の説得性が恐ろしいぐらい迫ってきています。

ピカピカなのは、機械だけではありません。写真は使用器具たち。刻まれた品番が消える程磨いたとのこと……。

手前が磨かれた器具。後ろに見える器具のように品番が付いてましたが、磨きすぎて消えたと鈴木工場長

創業当初の仕込み樽も見れる!

現代は深層醗酵タンクでより衛生的に安定した量と品質を確保していますが、創業当初はわたしたちが「醸造」と聞いてイメージする木樽で仕込んでいました。

当時の木樽を見ることができます。エプロンをつけて、ここで記念撮影をしましょう!

階段を登っていくと、樽の中がのぞき込めます。中には……。

調査員A

それだけは言えません。ぜひ、行って中を確かめてみてください。

こだわりを体験した後の試食とお買い物

モノづくりの矜持、心構え、想いが体現された製造工程を見た後は、買い物モチベーションも上がります。絶対、ご自宅でも白醤油や白だしを楽しみ、家族や大切な人に感動を共有したいはず。

工場見学の最後は、試食とお買い物です!

自社製品、そして同じ想いをもってこだわりを貫く他社メーカーの商品も並びます。

試食をして、さらに高まる買い物モチベーション

白だしを薄めて卵を落としたスープ。本当に美味しかったです。

七福醸造の商品を知り尽くした販売スタッフさんが試食を提供してくれます。

調査員O

どれも美味しくて感動しました。

調査員A

プライベート用にもお土産用にも、たくさん買いました!満足です!

お店には、七福醸造の商品はもちろん、同じ想いでモノづくりをされているメーカーの商品があります。スタッフさんはみなさん親切で明るく接客してくれます。購入に迷ったら相談してみてくださいね。

売店に足を踏み入れると出迎えてくれる机。木樽でできており、角を従業員みんなで磨いたそうです。

七福醸造様インタビュー

最後に、七福醸造の鈴木工場長にお話を聞きました!

調査員A

今日はありがとうございました!こだわりが凄すぎてビックリの連続でした。

鈴木工場長

「身体に入る商品は良いものであるべき」という想いで、安心・安全を心がけて作っています。また、子どもたちをはじめとする多くの人に「本物の美味しさ」を伝えたいという想いもあります。出汁の味、みんなに味わってもらいたいですね……!

調査員A

工場見学を通してとても伝わりました。早くお家に帰っておいしい白醤油や白だしを味わいたい!というのが、今の正直な感想です。

調査員A

白醤油と白だしで広がった商品の多様さにも驚いています。商品のアイデアはどんな風に生まれるんでしょうか?

鈴木工場長

主にお客様の声ですね!あ、でも人気商品の「今日も玉子焼き♪」は会長が「美味しい玉子焼きが食べたい……」の一声で生まれました。

調査員A

取材の前に通販で購入させていただいたんですが、これと少量の水だけで、本当にお店の味です。

料理苦手な調査員が頑張った玉子焼き。味だけは本格的に仕上がってます。

鈴木工場長

食へのこだわりを持つ方に広く届けることは、今後も継続、大切にしていきたいです。そのための商品づくりも行っています。

七福醸造の企業理念は【私達の全ての基準は、それが世界中の子供・子孫にとって「よいことがどうか」です】。「食品を扱う会社として、より本物・より安全な食品をお届けする」ことを、使命に掲げる七福醸造。鈴木工場長の言葉からも社徳が表れます。

そして調査員がこの取材で感じたのは、プロが素材にこだわって安心安全を追求したものは「とにかく美味しい」ということです。

調査員A

鈴木工場長が一押しする商品と、調理方法を教えてください!

鈴木工場長

商品は白だしで、調理方法は絶対「唐揚げ!」白だしだけで下味を付けて調理するんですが、本当に美味しいです。

「白だしの唐揚げ」は一生食べ続けられる、と案内してくれた広報の方もうなずいていらっしゃいました。

実際に作ってみました。一口食べると「これ本当に白だしだけ!?」と驚きます。ニンニクなども入れてません。

鈴木工場長

他には、白醤油で「たまごかけごはん」ですよね……。何故が僕がつくるたまごかけごはんが美味しいと評判です。

調査員A

何か特別なものを入れているんですか?

鈴木工場長

いえ、卵とごはんとうちの白醬油だけなんですけど……混ぜ方かな?

鈴木工場長の技術がなくても、美味しいTKGができます。

他にも6種類の国産野菜で出汁をとった「やさしい味の野菜白だし」のポトフがめちゃくちゃ美味しい!とおすすめしていただきました。

野菜を入れて煮るだけで美味しい。お湯で薄めるだけでも野菜スープの優しい味わいです。

調査員A

たくさん見どころのある「ありがとうの里」ですが、特にココを見て欲しい!というポイントはありますか?

鈴木工場長

商品へのこだわりが反映されていること、安心安全への想いが体現されていることは実際に見ていただければわかると思います。でも僕の想いとして、見てもらいたいのは「従業員の姿勢です」。

調査員A

大きな声で、感じ良く挨拶していただいたわたしたちとしては、従業員の姿勢が妥協を許さない素晴らしい商品づくりに反映されていると感じました。

鈴木工場長

「挨拶とありがとう」日本人が大切にしてきたことを脈々と受け継いで、その心を大事にしながら、みんなで大切に商品づくりを行っています。

感謝と感動に満ちた食の工場「ありがとうの里」へ

工場見学中、試食中、買い物中、インタビュー中、とにかくたくさんの「ありがとう」に囲まれて、気持ちが洗われるようでした。

日々、何気なく出来上がった商品を購入し使っていますが、こうしてモノづくりの現場に来ると、より、商品への理解が深まり、毎日のごはん、お料理が楽しみになります。

大人も子どもも、すべての人におすすめできます。ぜひ、立ち寄ってみてくださいね!