国内有数の芸術大学「愛知県立芸術大学」を有し、古くから多くの芸術家を排出している愛知県には、個性的な美術館が多くあります。

調査員F

日常の喧騒から離れ、静かに作品と向き合う貴重な時間が過ごせる美術館。好きな作品を見つければ、自分の中の意外な感性に出会って驚くことも・・

この記事では、愛知県内でアート作品が楽しめる美術館を16か所厳選。開催中・近日開催の注目の展覧会・企画展情報もあわせて紹介します。

愛知の美術館で素敵な作品に触れ、ぜひ有意義な時間を過ごしてください。

目次

名古屋市美術館(名古屋市中区)

建築家・黒川紀章の代表作として名高い美術館

まずは名古屋エリアの美術館をご紹介。名古屋出身の建築家・黒川紀章氏により設計された名古屋市美術館は「歴史と未来」をテーマに、西欧の建築様式と日本の伝統技法が取り入れられたデザインになっています。 

館内には郷土出身の作家の作品を中心に、「エコール・ド・パリ」、「メキシコ・ルネサンス」、「現代美術」、「郷土の美術」の4つの収集方針に基づいて集められた作品が、およそ5,000点収蔵されています。

調査員F

ミュージアムショップでは、有名作品のポストカードや書籍、名画をモチーフにしたユニークな雑貨などが販売されています。他では買えない珍しいアイテムを探してみましょう。

特別展「巨匠・藤田嗣治、その知られざる「眼」」

「乳白色の肌」の裸婦像でエコール・ド・パリの寵児となったレオナール・フジタ(藤田嗣治)。私たちは彼を類稀なる「画家」として知られていますが、彼が「写真」という、もう一つの冷徹な「眼」を持っていたことは、あまり知られていません。

開催中の特別展「藤田嗣治 絵画と写真」は、彼の名を世界に轟かせた精緻な筆遣いの絵画作品と、彼自身が世界を切り取った写真作品とを対峙させた展示となります。

一人のアーティストの内部に存在した二つのメディウムの関係性を探る展覧会へぜひ足を運んでみて。

  • 開催期間:2025年9月27日(土) ~ 12月7日(日)
  • 観覧料:一般 1,600円、高大生 800円、中学生以下 無料 (※同館の別特別展の料金体系を適用)

名古屋市美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市中区栄2-17-25(芸術と科学の杜・白川公園内)
  • アクセス:地下鉄東山線「伏見」駅より徒歩5分
  • 開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで) ※毎週金曜日は~20:00まで(入場は19:30まで、祝日の場合は除く)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始、臨時休館あり
  • 入場料:【常設展】一般 300円、大・高生 200円、中学生以下無料

松坂屋美術館(名古屋市中区)

ショッピングのついでに立ち寄れる美術館

松坂屋名古屋店の南館7階に位置し、買い物ついでに気軽に立ち寄ることができる松坂屋美術館。所蔵品は持たず、年間を通して国内外の絵画、工芸、アニメーションなど幅広い展覧会を実施しています。

展覧会「誕生70周年記念 ミッフィー展」

2025年は、世界で最も愛されるウサギの一人、ミッフィーが誕生して70周年という記念すべき年です 。この冬、松坂屋美術館ではそのアニバーサリーを祝う特別な展覧会が開催されます。

「もっと、もっと、ミッフィー」と題された本展の魅力は、ミッフィーシリーズの絵本全32作品の原画やスケッチが日本で初めて一堂に会するというその圧倒的な網羅性。作者ディック・ブルーナが手掛けた初期の絵画作品やペーパーバックの装丁、ポスターデザインも展示されます。

ミッフィーの愛らしさが、いかに洗練されたグラフィカルな色、線、構図の探求の末に生み出されたか。ブルーナを単なる絵本作家としてではなく、優れたグラフィックデザイナー、アーティストとして再評価する、デザインの「原点」を辿る旅へぜひ出かけてみて。

  • 開催期間:2025年12月6日(土)~ 2026年1月18日(日)
  • 開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
  • 観覧料:一般 1,800円、高大生 1,300円、小中生 800円

松坂屋美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階
  • アクセス:市営地下鉄「矢場町」駅直結
  • 休館日:松坂屋休業日
  • 料金:企画展により異なる

徳川美術館(名古屋市東区)

日本最大規模の大名伝来家宝所蔵

徳川美術館には、徳川家康公の遺品を中心にした「大名道具」がおよそ1万点収蔵され、国宝や重要文化財にあたる名品の数々が集められています。

調査員F

昭和10年に完成した本館は国の有形文化財に登録されており、1年を通してさまざまなテーマの特別展や企画展示が行われています。

名古屋城をモチーフにして建てられた新館は、きらびやかな二の丸御殿を部分的に再現した空間を筆頭に、大奥で使用された名品が見られる華やかな展示室など見どころが満載です。

徳川美術館開館90周年記念 特別展 国宝 源氏物語絵巻

10年の時を経て、現存最古の物語絵巻として世界に知られる国宝「源氏物語絵巻」が徳川美術館で再び一堂に会します。徳川美術館と蓬左文庫の開館90周年を記念する秋季特別展の集大成。

徳川美術館所蔵の作品に加え、五島美術館が所蔵する国宝「源氏物語絵巻」も集うこの機会、過去の開催時には最長で約3時間の待機列もできたそう。

平安時代のみやびやかなる精神性とそれを守り伝えた尾張徳川家の歴史に触れるこの体験は、単なる美術鑑賞ではありません。2025年秋の美術鑑賞最重要トピックにぜひ足を運んでみて。

  • 開催期間:2025年11月15日(土)~ 12月7日(日)
  • 観覧料: 一般 1,600円、高大生 800円、小中生 500円

徳川美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市東区徳川町1017
  • 開館時間:10:00~17:00 (入館は16:30まで)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始、臨時休館あり
  • 入場料:一般1,600円、大・高生 800円、中学生以下 500円

愛知県美術館(名古屋市東区)

20世紀を中心に国内外の幅広いコレクションを所蔵

オアシス21に隣接する愛知芸術文化センターの10階にある美術館。ゴーギャンやピカソ、マティスなどモダニズム作家の作品のコレクションに加え、日本における近代洋画の先駆者である黒田清輝や高橋由一なども所蔵しています。

国際芸術祭「あいち2025」──灰と薔薇のあいまに

2010年から3年ごとに開催されてきた国際芸術祭「あいち」は2025年、メイン会場の一つである愛知県美術館でクライマックスを迎えています。

今回のテーマは「灰と薔薇のあいまに」。詩人アドニスの詩集に着想を得て、戦争、開発、災害といった破壊(灰)と、共生や繁栄(薔薇)という二極化を避け、両者の境に広がる複雑な思考を模索するものです。国内外から60組を超えるアーティストが集い、現代美術を基軸に、パフォーミングアーツやラーニング・プログラムなど、ジャンルを横断した多様な表現が展開されます。

瀬戸市のまちなかでも同時開催中ですので要チェック。

  • 開催期間:2025年9月13日(土) ~ 11月30日(日)
  • 観覧料:フリーパス 一般 3,500円、高大生 2,300円、中学生以下 無料 (1DAYパス 一般 2,100円等もあり)

愛知県美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市東区東桜1-13-2 愛知芸術文化センター10階
  • アクセス:地下鉄名城線「栄」駅より徒歩3分
  • 開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで) ※ 入館は閉館時間30分前まで
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始、臨時休館あり
  • 入場料:【企画展】展覧会により異なる【コレクション展】一般500円 高大生300円 中学生以下無料

ヤマザキマザック美術館(名古屋市東区)

内装にもこだわったロココ芸術絵画が豊富な美術館

ロココからエコール・ド・パリまで、18世紀から20世紀にかけてフランスで活躍した作家の絵画を中心に所蔵している美術館。フランス美術300年の歴史を一望する構成となっており、当時のガラス作品や、フランスから移築されたアール・ヌーヴォー建築の食堂なども再現展示されています。

展示室は天井が高く、作品同士も余裕を持って展示されているので、一つずつの作品を落ち着いて鑑賞することが可能です。

調査員F

展示室内の作品の撮影(個人使用に限る)ができたり、常設展でも無料の音声ガイドサービスがあるのが嬉しいポイント!

館内には、本格的なフレンチやイタリアンが楽しめるレストランや、気軽に立ち寄れるカフェ、ワインバーがあり、芸術にふれながらゆっくりとした時間が過ごせます。

展覧会「オディロン・ルドン 夢の交叉 ―画家として、批評家として―」

9世紀フランス象徴主義を代表する巨匠、オディロン・ルドン。ヤマザキマザック美術館で開催されている本展は、その幻想的な作風で知られるルドンの世界を、きわめてユニークな二部構成で解き明かします。

第一部は、初期の風景画から幻想的な石版画、そして色彩豊かなパステル画まで、ルドン自身の「創造の世界」を辿ります。そして圧巻なのは第二部、「批評の世界」。ルドンが著書『私自身に』の中で論評したアングル、ドラクロワ、ドガ、ロダンといった同時代の芸術家たちの作品を、当館の充実した所蔵品を中心にルドン自身の言葉を引用しながら展示します。

ルドンの「眼」を借りて、自館のコレクションを知的に再発見させるという、巧みなキュレーションが光ります。ルドンと彼が見つめた巨匠たちの間を往復する、知的な対話の空間をぜひ楽しんでみて。

  • 開催期間:2025年10月24日(金)~ 2026年2月23日(月)
  • 入館料:一般1300円、小中高生500円、小学生未満無料

ヤマザキマザック美術館 基本情報

  • 住所:名古屋市東区葵1-19-30
  • アクセス:地下鉄東山線「新栄町」駅 1番出口直結
  • 営業時間:平日10:00~17:30、土日祝10:00~17:00(最終入館は閉館30分前)
  • 休館日:月曜日(祝日の場合はその翌平日)、年末年始、展示替期間

豊田市美術館(豊田市)

建物自体が作品のような美術館

豊田市の市街地を一望できる場所に立地する豊田市美術館。谷口吉生氏によるデザインの建物は日常との距離をとるため入り口にあえて湾曲したアプローチが設置されており、一歩一歩進むごとに建物が見えてくるという素敵な仕掛けが。

乳白色のガラスから差し込む柔らかな光で、明るく照らされる館内は、それぞれの展示コーナーに異なる材質が使われており、作品を引き立てる工夫がなされています。

調査員F

敷地内にあるレストランでは、美しい風景を眺めながら作品にちなんだ料理が食べられ、茶室では、季節の和菓子と抹茶を楽しむことができますよ。

展覧会「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」

豊田市美術館では、単なる作品展示に留まらず、美術史の「正典」そのものに異議を申し立てるきわめて先進的な試みを行っています。

日本の戦後美術は「アンフォルメル」や「アクション・ペインティング」に代表される、力強く豪快な、いわば男性的な価値観を中心として評価されてきました。本展は、その影で異なる文脈での応答と挑戦を試みていた女性作家たちに光を当てます。

中嶋泉氏のジェンダー研究を足がかりに 、草間彌生、田中敦子、福島秀子ら14名の作家による約120点の作品を「アンチ・アクション」という新たな視座から展示。豪快さという尺度では捉えきれなかった、彼女たちの緻密で強靭な創造の軌跡を再発見する、知的に挑戦的な鑑賞体験が待っています。

  • 開催期間:2025年10月4日(土) ~ 11月30日(日)
  • 料金:一般 1,500円、高大生 1,000円、中学生以下 無料

豊田市美術館 基本情報

  • 住所: 豊田市小坂本町8-5-1
  • アクセス:名鉄「豊田市」駅下車徒歩約15分
  • 営業時間:10:00~17:30(入館は17:00まで)
  • 定休日:月曜日(祝日除く)、展示替え期間、年末年始
  • 観覧料:一般1000円、高校・大学生800円、中学生以下無料

メナード美術館(小牧市)

豊かな自然の中で芸術に出会える美術館

メナード美術館は、化粧品メーカー「メナード」の創業者である野々川大介・美寿子夫妻が収集した美術作品を展示している美術館です。

小牧城を東に15分ほど移動したところにあり、豊かな自然と落ち着いた雰囲気の中で、日常をはなれてゆっくりと芸術鑑賞ができます。美術に詳しくない方でも、休日のひとときを過ごすのにおすすめです。

メナード美術館 基本情報

  • 住所:小牧市小牧五丁目250
  • アクセス:名鉄バス「メナード美術館前」すぐ
  • 営業日:10:00~17:00(最終入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日(祝休日の場合は直後の平日)、展示替等による臨時休館、年末年始
  • 料金:一般1000円 高大生600円 小中生300円

名都美術館(長久手市)

近現代の日本画を多数収蔵する美術館

リニモ「杁ヶ池公園」からすぐに位置する名都美術館は、横山大観、川合玉堂など、主に近現代の日本画が充実している美術館です。常設展示はなく、季節やテーマに合わせた所蔵品展や企画展・特別展を開催。ワークショップや美術講座なども行われます。

名都美術館 基本情報

  • 住所:長久手市杁ケ池301
  • アクセス:リニモ「杁ヶ池公園」駅から徒歩約5分
  • 営業時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日

一宮市三岸節子記念美術館(一宮市)

日本を代表する女性洋画家の美術館

一宮市出身の洋画家、三岸節子をたたえ、作品を収集・展示した美術館です。三岸節子の生家跡に建てられた美術館は、敷地内にあった織物工場を思わせる「のこぎり屋根」や、ヴェネチアをイメージした水路など、彼女にゆかりのあるデザインになっています。

調査員F

自ら「花の画家」と称した彼女が生涯にわたって描いた作品の数々が常設展示されているほか、さまざまな作家の企画展も人気を集めています。

館内にはこじんまりとした喫茶室があり、挽きたてのコーヒーと地元産のお菓子が楽しめますよ。

一宮市三岸節子記念美術館 基本情報

  • 住所:一宮市小信中島郷南3147-1
  • アクセス:JR「尾張一宮」駅➙名鉄バス「起(おこし)行」➙「起工高・三岸美術館前」から徒歩約1分
  • 営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日、祝日の翌日(土・日曜の場合開館)
  • 料金:一般320円、高大生210円、中学生以下無料

岡崎市美術博物館(岡崎市)

エントランスのアトリウムが美しい自然に溶け込んだ美術館

【最新情報】改修工事のため、2024年9月24日(火)~2026年6月末日まで休館

岡崎中央総合公園内にある岡崎市美術博物館は、環境や風景に配慮したデザインで知られる栗生明氏の設計により、地形を活かして建てられた美しい美術館です。

心がテーマの「マインドスケープ」美術館として、西洋のバロック絵画から現代美術まで「心」を伝える作品が展示されているほか、徳川家康にまつわる資料や、当時のやきものや絵画などが収蔵されています。

調査員F

隣接するカフェレストランでは、見晴らしの良いテラス席に座り、岡崎市内を一望しながら食事を楽しむことができます。

岡崎市美術博物館 基本情報

  • 住所:岡崎市高隆寺町字峠1番地
  • アクセス:名鉄「東岡崎」駅からバス「中央総合公園行」乗車、「美術博物館」下車徒歩5分
  • 営業時間:10:00~17:00(最終入場は16:30)
  • 定休日:月曜日(祝日の場合翌平日)、年末年始
  • 料金:展覧会により異なる

おかざき世界子ども美術博物館(岡崎市)

子どものための体験型アートミュージアム

世界で初めての本格的な子どもの美術館、おかざき世界子ども美術博物館

「THINK(考える)」、「SEE(見る)」、「DO(作る)」の3つをテーマに、世界の名だたるアーティストが10代の頃に手がけた作品が展示されているほか、国内外の絵本や美術書に触れられます。

調査員F

美術館に併設された「親子造形センター」では、絵画、工作、粘土、EB(EB硬化)と4つの教室があり、それぞれの作品作りが体験できます。

子どものための美術館ですが、展示作品も体験プログラムも充実しており、大人も十分楽しめる人気スポットになっています。

おかざき世界子ども美術博物館 基本情報

  • 住所:岡崎市岡町鳥居戸1-1
  • アクセス:名鉄「美合駅」から徒歩30分
  • 営業時間:9:00~17:00
  • 定休日:月曜日、祝日の翌日、年末年始、展示替え日
  • 料金:【展覧会】企画展により異なる【教室】100円~1000円

三河工芸ガラス美術館(西尾市)

巨大万華鏡の中で写真撮影できる体験型ミュージアム

巨大万華鏡「スフィア」の中で写真が撮れることからSNSで話題になり、フォトジェニックな美術館として注目されています。

音と光による仕掛けが施されたガラス作品は、それぞれ幻想的な美しさが楽しめ、鏡張りの「彫刻鏡の部屋」では、合わせ鏡で無限に広がる不思議な世界を体験できます。

調査員F

1階の体験教室で行われるステンドグラスでガラスアートを作るワークショップや、ガラス製のアクセサリーが購入できるミュージアムショップも人気です。

三河工芸ガラス美術館 基本情報

  • 住所:西尾市富山町東郷5
  • アクセス:名鉄バス 下矢田経由刈宿行「上矢田北」下車徒歩5分
  • 営業時間:10:00~17:30(最終入館は17:00)
  • 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)、第1・第3火曜日、年末年始その他臨時休館あり
  • 料金:一般1000円、小人(小学生)600円、幼児(3歳以上)400円

高浜市やきものの里かわら美術館・図書館(高浜市)

かわらを中心に様々な展覧会やイベントが行われる文化施設

瓦の生産量で日本一を誇る「三州瓦」の中心産地、高浜市にある美術館・図書館です。

瓦を運搬する「千石舟」をモチーフにした外観デザインの美術館には、三州瓦のコレクションから世界の瓦まで幅広く展示されています。

ここにしかない「かわらポスト」
森前公園

調査員F

多様なワークショップやマルシェなどのイベントも幅広く開催。併設する森前公園ではフレンチを提供するレストランや、海の生き物が隠れる瓦のレリーフなどもあります。

展覧会「文化財と鬼師展」

日本有数の瓦の産地、高浜市。その地で「瓦」をテーマに活動を続けるユニークな美術館が、開館30周年を記念する特別展を開催しま。

「文化財と鬼師展」と題された本展は、高浜市に伝わる貴重な文化財(過去)と、その文化財を題材として「三州鬼師」と呼ばれる現代の瓦職人たちが制作した、新たなカタチの「瓦芸術」(現在・未来)とを、同じ空間で対話させます。

伝統的な造形を守り伝えるだけでなく、その技術をもって未来の表現へと挑む、鬼師たちの魂が込められた作品群。図書館を併設し 、地域文化のハブとして機能してきたこの場所だからこそ可能な、地に足の着いた「伝統と革新」の姿に出会ってみて。

  • 開催期間:2025年11月15日(土)~ 2026年2月15日(日)
  • 料金:一般 500円、高大生 500円 (一般料金に含む)、中学生以下 無料

高浜市やきものの里かわら美術館・図書館 基本情報

  • 住所:高浜市青木町九丁目6-18
  • アクセス:名鉄三河線「高浜港」駅下車、徒歩約10分
  • 営業時間:10:00~17:00(観覧券の販売は16:30まで)※図書利用は10:00~18:00
  • 定休日:月曜日、火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
  • 料金:【常設展示】 無料【特別展・企画展・館蔵品展】展覧会により異なる※ 中学生以下は無料

刈谷市美術館(刈谷市)

茶室で呈茶も楽しめる美術館

刈谷市美術館は、公立の美術館として愛知県全域をはじめ地元アーティストの作品を中心に、絵画や彫刻といったさまざまな作品が収蔵しています。

常設展示は、テーマに沿って年に数回の展示替えが行われ、国内外の絵本やグラフィックデザイン、アニメーションをテーマにした、ユニークな企画展も開催されています。

調査員F

敷地内に建てられた茶室では、一服300円で呈茶サービスが受けられるので、芸術鑑賞のお供に抹茶と和菓子を楽しんではいかがでしょうか。

刈谷市美術館 基本情報

  • 住所:刈谷市住吉町4丁目 5番地
  • アクセス:JR東海道本線・名鉄三河線「刈谷」駅南口より徒歩約10分
  • 営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日:月曜日、祝日の翌日
  • 料金:【企画展】展覧会により異なる【コレクション展】無料

碧南市藤井達吉現代美術館(碧南市)

歴史的まちなみに溶け込んだ現代建築

藤井達吉は、日本画、油彩画、陶芸、木工と、作品が多くの分野に及び、日本近代工芸のパイオニアとして知られる愛知を代表する芸術家。

2023年5月にリニューアルオープンした藤井達吉現代美術館は、子どもから大人まで参加できるワークショップや企画展も開催され、地域に寄り添った美術館です。藤井の作品だけでなく、碧南の歴史に関わる史料や文化財などが常設展示されています。

調査員F

外観は透明感あるガラスと墨色タイル張りで、歴史的なまちなみに調和した現代建築となっています。

碧南市藤井達吉現代美術館 基本情報

  • 住所: 碧南市音羽町1丁目1
  • アクセス:名鉄三河線「碧南」駅より徒歩6分
  • 営業時間:10:00~18:00 ※特別展入場は17:30まで
  • 定休日:月曜日(休日の場合はその翌日)、年末年始
  • 料金:【常設展】無料【企画展】展覧会により異なる

愛知県陶磁美術館(瀬戸市)

土に出会う、やきものの美術館

古代から現代までのやきものや、世界の名品およそ600点が常設展示されており、時代や地域ごとの魅力的なやきものが鑑賞できます。

予約がいらないため気軽に陶芸が楽しめるロクロを使った作陶や絵付け体験のほか、地元のアーティストや学芸員を講師に開催されるワークショップも人気があります。

調査員F

館内の図書室では、陶磁器に関わるさまざまな蔵書が閲覧でき、陶磁器の歴史や種類が学べます。

愛知県陶磁美術館 基本情報

  • 住所: 瀬戸市南山口町234
  • アクセス:リニモ「陶磁資料館南」駅下車徒歩10分
  • 営業時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
  • 定休日:月曜、年末年始
  • 料金:【常設展】一般400円、高大生300円、中学生以下無料

愛知の美術館で芸術に親しむ休日を

愛知県内の美術館では、地元のアーティストから世界的に有名な芸術家の作品まで、さまざまなアートが楽しめます。

茶室や、カフェ、レストランを併設している美術館も多く、作品を楽しみながら美術館グルメを味わえば、より充実した時間が過ごせそうです。

地元の方も、旅行・観光で訪れた方も、日頃の忙しさを忘れ、静かな美術館で芸術に親しんでみてはいかがでしょうか。