地下鉄の駅を出てすぐ、日泰寺へと続く参道にレトロな商店とおしゃれなお店が並ぶ覚王山。名古屋の中心部から電車で15分ほどなのに、どこかのんびりとした門前町の空気が流れていて、ふらっと歩くだけで楽しい街です。とはいえ「覚王山って何があるの?」「食べ歩きするならどこに寄ればいい?」と迷う方も多いのではないでしょうか。

今回はtabemaro編集部が実際に参道を歩き、テイクアウトできるグルメを6軒食べ歩いてきました。お店ごとのイートイン情報や、日泰寺・揚輝荘といった寄り道スポット、半日で回れるモデルコースもまとめているので、覚王山さんぽの予習にどうぞ。

目次

覚王山ってどんな街?まずは参道の基本をチェック

日泰寺の門前町として発展したエリア

覚王山という地名は、参道の先にある「覚王山日泰寺(にったいじ)」に由来しています。日泰寺は、タイ王国(当時のシャム)から贈られたお釈迦様の遺骨(仏舎利)をおさめるために建てられたお寺で、特定の宗派に属さない全国でも珍しい寺院なんです。

駅から日泰寺までの参道には、昔ながらの和菓子屋さんや雑貨店、パン屋さんやカフェが軒を連ねています。古いものと新しいものがほどよく混ざり合った街並みは、歩いているだけで写真を撮りたくなる雰囲気。坂道の多い住宅街の中に、ひょっこり洋館が現れるのも覚王山らしいところです。

アクセスと歩き方

覚王山へは地下鉄東山線「覚王山」駅が便利。名古屋駅からは乗り換えなしで行けますよ。1番出口を出て北へ進むと、そのまま日泰寺の参道に入れます。参道沿いのお店は駐車場がないところが多いので、電車で行くのがおすすめです。

今回紹介するお店はすべて駅から歩ける距離にあり、参道をのんびり往復しても2〜3時間ほど。歩きやすい靴で出かけてみて。

毎月21日は「弘法さん」の縁日

覚王山を語るうえで欠かせないのが、毎月21日に開かれる「弘法さん」の縁日。弘法大師の月命日にあたるこの日は、参道に屋台や露店がずらりと並び、たくさんの人でにぎわいます。

縁日ならではのお祭り気分を味わいたいなら21日、ゆっくりお店を回りたいならそれ以外の日を選ぶのがおすすめ。目的に合わせて日にちを決めてみてくださいね。

食べ歩きのときに気をつけたいこと

覚王山の参道は、住宅街の中にある生活道路でもあります。食べ終わった包み紙や容器はお店のゴミ箱に捨てるか、持ち帰るようにしましょう。イートインスペースがあるお店では、座ってゆっくり味わうのもアリ。日泰寺の境内では食べ歩きを控えて、参拝の気持ちを大切に。

覚王山の食べ歩きグルメ6選

編集部が実際に食べたメニューと価格、イートインの有無を一覧にまとめました。甘いものもしょっぱいものもそろっているので、組み合わせて楽しんでみてください。

店名 実食メニュー 価格 イートイン
生ジャムパン 珠のか あんバター
バナナラズベリー
440円
430円
なし
覚王山吉芋 鬼まんじゅう(2個入り) 400円 なし
デリカキッチン 五平餅 149円 店先にあり
えいこく屋紅茶店 紅茶ソフトクリーム 400円 なし
Taste of Shibata ドーナツ 495円 あり
覚王山いなり レモンいなり 850円 地下カフェ

※価格は取材時のものです。
※えいこく屋紅茶店のソフトクリームはダージリンとセイロンの2種類。

生ジャムパン 珠のか

参道を歩いていると目に飛び込んでくる、かわいらしい外観の生ジャムパン専門店。季節の果物を使ったフレッシュなジャムを、ふんわりとしたパンにたっぷり詰めたジャムパンが看板商品です。ショーケースにはカラフルなジャムパンが並び、どれにしようか本気で迷ってしまうはず。

今回いただいたのは、定番の「あんバター」(440円)と「バナナラズベリー」(430円)の2種類。あんバターは、なめらかなあんこにバターのコクと塩気が重なる、間違いのないおいしさ。バナナラズベリーは、バナナのやさしい甘さにラズベリーの甘酸っぱさがきゅっと効いていて、最後まで飽きずに食べられます。

イートインスペースはないのでテイクアウトのみ。売り切れ次第終了なので、狙いのフレーバーがあるなら早めの時間に訪れるのが正解です。

生ジャムパン 珠のか 基本情報

  • 住所:〒464-0064 名古屋市千種区山門町2-39 1F
  • アクセス:地下鉄東山線「覚王山」駅 徒歩2分
  • 営業時間:平日10:30~、土日祝10:00~(売り切れ次第終了)
  • 定休日:不定休(営業日は公式Instagramで確認)
  • イートイン:なし

覚王山吉芋(本店)

覚王山の名前を冠した、さつまいも菓子の専門店。芋けんぴや大学芋で知られる人気店で、名古屋土産として選ぶ人も多いお店です。覚王山駅のすぐそばにある本店は、食べ歩きのスタート地点にぴったり。

食べ歩きで選びたいのは、東海エリアのローカルおやつ「鬼まんじゅう」(2個入り400円)。角切りのさつまいもがごろっと入った、ほどよくもちっとした生地が特徴で、素朴な甘さにほっとします。さつまいも専門店らしく、お芋そのものの甘みがしっかり感じられるのがうれしいところ。

イートインはないので、テイクアウトして参道を歩きながらどうぞ。2個入りなので、友達や恋人とシェアするのにもちょうどいいですよ。

覚王山吉芋 本店 基本情報

  • 住所:〒464-0821 名古屋市千種区末盛通1-1 弘法屋ビル1階
  • アクセス:地下鉄東山線「覚王山」駅すぐ
  • 営業時間:10:00~18:00
  • 定休日:無休(年末年始を除く)
  • イートイン:なし

デリカキッチン 覚王山店

お弁当やお惣菜、おにぎりなどがそろうデリカキッチン。覚王山店は参道沿いにあり、店頭で気軽にテイクアウトできるメニューが充実しています。甘いものが続いたときの、しょっぱい系の救世主的な存在です。

おすすめは、こんがり焼き目のついた「五平餅」(149円)。甘辛いタレの香ばしさがふわっと広がり、ひと口食べると止まらなくなる味です。この価格なら2本いっても罪悪感ゼロ。食べ歩きのお供にちょうどいいサイズ感も魅力です。

店先にイートインスペースがあるので、買ってすぐ座って食べられるのも助かるポイント。歩き疲れたらひと休みしていくのもいいですね。

デリカキッチン 覚王山店 基本情報

  • 住所:〒464-0064 名古屋市千種区山門町2-57-5
  • アクセス:地下鉄東山線「覚王山」駅 徒歩3分
  • 営業時間:10:00~19:00
  • 定休日:不定休
  • イートイン:あり(店先)

えいこく屋紅茶店

覚王山で紅茶といえばココ、という地元でもおなじみの紅茶専門店。店内には世界各地から仕入れた茶葉やスパイスが並び、紅茶好きにはたまらない空間です。茶葉をおみやげに選ぶのも楽しいですよ。

食べ歩きで外せないのが、紅茶専門店ならではのソフトクリーム(400円)。今回はダージリンをいただきましたが、口に入れた瞬間に紅茶の華やかな香りが広がり、後味はすっきり。セイロンもあるので、ふたりで違う味を選んで食べ比べるのも楽しいはず。

イートインはないので、テイクアウトで。歩きながら食べるなら、溶けないうちにどうぞ。

えいこく屋紅茶店 基本情報

  • 住所:〒464-0064 名古屋市千種区山門町2-58
  • アクセス:地下鉄東山線「覚王山」駅から徒歩圏内
  • 営業時間:10:00~18:00
  • 定休日:火曜(GW・夏季・年末年始・臨時休業あり)
  • イートイン:なし

Taste of Shibata

覚王山の人気パティスリー「シェ・シバタ」の柴田武シェフが手がけるお店。スイーツだけでなく、軽食やドリンクも楽しめるカジュアルなスタイルで、参道歩きの途中に立ち寄りやすいのが魅力です。

いただいたのは、もっちりとした生地が印象的なドーナツ(495円)。ひと口かじるとクリームがあふれ出し、パティスリー仕込みの本格的な味わいを手軽に楽しめます。見た目もかわいく、思わず写真を撮りたくなるはず。

テラス席と立食スペースがあり、その場で食べられるのもうれしいポイント。お水やカトラリー、片付けはセルフサービスなので、気軽に利用できますよ。

Taste of Shibata 基本情報

  • 住所:〒464-0064 名古屋市千種区山門町2-44-3
  • アクセス:地下鉄東山線「覚王山」駅1番出口 徒歩2分
  • 営業時間:11:00~19:00
  • 定休日:火曜
  • イートイン:あり(テラス席・立食スペース)
  • 駐車場:なし

覚王山いなり

いなり寿司と、季節の食材を使った手まり寿司の専門店。和モダンな店構えで、参道歩きの締めくくりにふさわしい落ち着いた雰囲気が漂います。1階がテイクアウトのカウンター、地下がイートインカフェという造りです。

今回いただいたのは「レモンいなり」(850円)。甘じょっぱいおあげに、レモンのさわやかな酸味と香りが重なる、ありそうでなかった組み合わせ。甘いものを食べ歩いたあとでも、すっと口がリセットされるさっぱり感がたまりません。

テイクアウトして持ち帰るのはもちろん、地下のイートインカフェでゆっくり味わうのもおすすめ。手土産にしても喜ばれそうです。

覚王山いなり 基本情報

  • 住所:〒464-0064 名古屋市千種区山門町1-12-6
  • アクセス:地下鉄東山線「覚王山」駅 徒歩7分
  • 営業時間:テイクアウト10:30~17:00、イートイン11:00~18:00(L.O.17:00)
  • 定休日:水曜
  • イートイン:あり(地下のイートインカフェ)

※価格は取材時のものです。営業時間・定休日は変更になる場合があるので、お出かけ前に各店の公式サイトやSNSで確認してください。

食べ歩きの合間に寄りたい覚王山のスポット

覚王山日泰寺

参道の突き当たりにあるのが、覚王山の街の名前の由来にもなった日泰寺。タイ王国から贈られた仏舎利をおさめるお寺で、広々とした境内には本堂や五重塔が立ち並びます。参道のにぎやかさから一転、静かで落ち着いた空気が流れていて、食べ歩きの合間にひと息つくのにぴったり。毎月21日の「弘法さん」の縁日では、境内まで多くの人でにぎわいます。

揚輝荘

松坂屋の初代社長・伊藤次郎左衛門祐民(すけたみ)が建てた別荘で、大正から昭和初期にかけて、各界の著名人や海外からのお客さまをもてなす迎賓館のような役割を果たしていた場所です。洋館「聴松閣」や池泉回遊式の庭園など見どころが多く、レトロな建物好きにはたまりません。参道からも歩いて行けるので、少し足をのばしてみて。開館日や入館料は公式サイトで確認してください。

覚王山八十八ヶ所

日泰寺の東側の丘には、四国八十八ヶ所霊場を模した「覚王山八十八ヶ所」があります。木々に囲まれた小道にお堂が点在していて、ちょっとした山歩き気分を味わえるスポット。街なかとは思えない静けさなので、混雑する参道から少し離れてのんびり歩きたい人におすすめです。

覚王山の食べ歩きモデルコース(約2〜3時間)

覚王山駅を出発して、参道を日泰寺まで歩くモデルコースです。甘いものとしょっぱいものを交互に挟むと、最後まで飽きずに食べ歩きを楽しめますよ。

  1. 地下鉄東山線「覚王山」駅を出発
  2. 覚王山吉芋で鬼まんじゅうをテイクアウト
  3. 生ジャムパン 珠のかでジャムパンを購入(売り切れる前に早めに)
  4. Taste of Shibataのテラスでドーナツをひと休み
  5. デリカキッチンで五平餅を。店先のイートインでしょっぱい系に切り替え
  6. えいこく屋紅茶店で紅茶ソフトクリーム
  7. 覚王山いなりでレモンいなり。地下のイートインカフェでゆっくりするのもおすすめ
  8. 日泰寺を参拝して、時間があれば揚輝荘や覚王山八十八ヶ所へ

今回紹介した6軒で1品ずつ選ぶと、合計は約2,700円。ちょっと贅沢なランチ1回分くらいの予算で、覚王山の味をひと通り楽しめます。

よくある質問

覚王山の最寄り駅はどこ?名古屋駅からの行き方は?

最寄り駅は地下鉄東山線「覚王山」駅です。名古屋駅からは東山線に乗れば乗り換えなしで行けます。1番出口を出て北へ進むと、日泰寺の参道に入れますよ。

覚王山で食べ歩きできるおすすめグルメは?

生ジャムパン 珠のかのジャムパン、覚王山吉芋の鬼まんじゅう、デリカキッチンの五平餅、えいこく屋紅茶店の紅茶ソフトクリーム、Taste of Shibataのドーナツ、覚王山いなりのレモンいなりがおすすめです。甘いものとしょっぱいものを組み合わせると、最後まで飽きずに楽しめます。

覚王山の食べ歩きでイートインできるお店は?

今回紹介したお店では、デリカキッチン(店先)、Taste of Shibata(テラス席・立食スペース)、覚王山いなり(地下のイートインカフェ)でその場で食べられます。生ジャムパン 珠のか、覚王山吉芋、えいこく屋紅茶店はテイクアウトのみです。

覚王山の「弘法さん」はいつ開催される?

日泰寺の「弘法さん」の縁日は、毎月21日に開かれます。参道に屋台や露店が並び、多くの人でにぎわいます。ゆっくりお店を回りたい場合は、21日以外の日に訪れるのがおすすめです。

覚王山の散策にかかる時間はどれくらい?

参道沿いのお店で食べ歩きをしながら日泰寺まで往復すると、2〜3時間ほどが目安です。揚輝荘や覚王山八十八ヶ所まで足をのばすなら、半日ほど見ておくと安心です。

覚王山の参道で、自分だけのお気に入りを見つけよう

覚王山の魅力は、ただ有名店を回るだけでなく、参道を歩きながら気になるお店にふらっと立ち寄れる気軽さにあります。季節ごとに限定メニューが登場するお店も多いので、何度訪れても新しい発見があるはず。次のお休みは、覚王山でのんびり食べ歩きを楽しんでみてくださいね。